iPhone 12のリリースは11月になる? ペリスコープレンズの実装は2022年頃に
スマホに望遠用レンズを内蔵
前述のKuo氏のレポートは、ペリスコープカメラの開発動向についても報告している。ペリスコープカメラは、2022年以降のiPhoneにサムスン電機製のものが実装されると予想されている。
ペリスコープカメラとは、スマホでも光学式超望遠撮影を可能とするカメラのことである。iPhone 11 Proにも超望遠カメラは実装されているが、10倍ズーム撮影時には被写体をデジタル的に処理している。ペリスコープカメラを使った場合、レンズによってズーム処理を行うのでデジタルズーム処理よりも鮮明な画像を得られる。HuaweiやOPPOといった中華系メーカーのハイエンド機種には、すでにペリスコープカメラが採用されている。
Kuo氏のレポートを報じたApple専門ニュースメディア『MacRumors』の21日付の記事では、ペリスコープカメラに関するAppleの特許に言及している。Appleは2016年にはペリスコープレンズに関する特許を申請していた。その特許では、スマホのリアカメラに入った光線はミラーによって90°屈折した後、スマホに内蔵された複数の望遠用レンズを通る、と説明されている(下の画像参照)。こうしたカメラ機構を採用すれば、リアカメラが物理的にスマホの外側に突き出なくても、光学的にズーム処理が可能となる。
以上のようなペリスコープカメラ機構がiPhone 12シリーズに実装される可能性は極めて低い。しかしながら、ペリスコープカメラに関する特許の存在は、iPhoneのカメラには進化の余地がまだ大いに残されていることを物語っている。iPhone 12シリーズの発表後には、ペリスコープカメラの実装に関するリーク情報がさかんに報じられるようになるかも知れない。
トップ画像出典:Macお宝鑑定団Blog[羅針盤]「2020年のiPhone 12シリーズは10月後半発表で5Gモデルは11月発売?」より画像を引用
■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi