『さよならプロポーズ』シーズン2・第6話ーー「ヒモにはなりたくない」夢を追う彼氏の“矛盾”が立ちはだかる

『さよならプロポーズ』S2・第6話レビュー

「役者やめて結婚するって言ったけど、それはできひん」

 俳優か結婚かで苦悩するリュウイチ(30歳)と、そんな彼に「結婚を理由に夢を諦めてほしくない」と伝えたユカリ(32歳)。決断の旅4日目、メキシコ人俳優との出会いに心を突き動かされたリュウイチは、今の思いを正直に伝えた。

 リュウイチとユカリは、メキシコの旅4日目を迎え、世界屈指のリゾート地カンクンへ。ホテルに着いた二人はリラックスした様子でこの日の心境を語り合う。しかしユカリがリュウイチの「夢(俳優)を諦める」という発言について話し始めると、リュウイチは表情を曇らせていく。「(夢への思いが)ブレている感じがする」と言われたリュウイチは思わず、「ユカのことを思って言ってんねんやんか」と声を荒げた。

 そして、「今は正直そんな話したくない」と、リュウイチはユカリと距離を置き、二人の間に険悪なムードが漂った。

 けれど、どうやら仲直りできたらしく、海へやってきた二人の間には、なごやかな空気が流れていた。

 夕食中、リュウイチは心の整理がついたようで、「今日ごめんな、昼」と謝ると、ユカリと別行動をとった3日目のことについて語り出す。メキシコ人の俳優と出会い、彼の話す俳優への情熱が自分にはよくわかると話すリュウイチの目には、涙が浮かんでいた。リュウイチの口からは「ヒモにはなりたくない」「心の底から『これや』って感じたんがこれ(俳優)しかない」と、次々と言葉が溢れ出す。リュウイチは、収入面に不安があっても夢を追いかけたいが、ユカリに養ってもらう選択肢は意地やプライドから選びたくないという、矛盾した考えに至っているのだ。

 「役者をやめて結婚することはできない」の言葉に、真意を知りたいユカリは静かに「この先一緒にいるのは難しい?」と聞いた。

 「今すぐ答えは出ない」

 それがリュウイチの答えだった。

 リュウイチの発言に心をかき乱されてもおかしくないはずだが、ユカリは彼を咎めるようなことはしなかった。「まだ、あと3日あるから……とりあえず食べようか」と優しく声をかけると、目の前のディナーを楽しんだ。ユカリもまた、占い師から「彼の気持ちが未来に向けば、いつか二人の関係は完璧な形になる」という言葉に心を動かされている。結婚か別れかの鍵を握っているのは、リュウイチではなく、ユカリのほうなのかもしれない。

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