Nintendo Switchで『本体/SDカード間のデータ移動』が可能に ゲーム体験はどう変わる?

Switchの『本体/SDデータ移動』が与える影響

『本体/SDカード間のデータ移動』実装でゲーム体験はどう変わるのか

 『本体/SDカード間のデータ移動』実装により、Switchを取り巻く環境はさらに携帯性を高めていくことになるだろう。これまではインターネットに接続された状態でしかおこなえなかったデータの管理が、これからはmicroSDカードを買い足すだけでできるようになる。すでにダウンロード済みのゲームデータを、管理のためにあらためてダウンロードし直す必要もなくなり、プレイヤーは物理的にも時間的にもストレスなくゲームを楽しめるようになっていく。例えば、年齢や住む場所、遊ぶシチュエーションなどの理由により、いつもインターネットにアクセスできるわけではないユーザーもいるかもしれない。彼らが環境を選ばず自由にゲームをプレイできることは、任天堂にとって遊びの理想形とも言えるものなのではないだろうか。

 もとは家庭用ゲーム機として発売された『Nintendo Switch』が、やがて携帯ゲーム機『Nintendo Switch Lite』へと形を変えたように、プレイヤーのゲーム体験も時間や場所に縛られていたものから、より携帯性の高いものへと移り変わっていくのだろう。そこにあるのは誰にとっても自由なゲーム体験だ。

 10.0.0アップデートでは、主に身体の不自由な人へと向けた『コントローラーのボタン割り当て変更』機能も実装された。表面的には利便性だけが大きく取り上げられている同アップデート。その裏側に任天堂の確かな方向性を感じずにはいられない。

■結木千尋
ユウキチヒロ。多趣味なフリーライター。
執筆領域は音楽、ゲーム、グルメ、テクノロジーなど。カルチャー系を中心に幅広いジャンルで執筆をおこなう。
人当たりのいい人見知りだが、絶対に信じてもらえないタイプ。Twitter:@yuuki_chihiro

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