“コスチューム事件”起こした快と“湘南枠の新人”玲生の対比が目立つ 『テラスハウス』第39話未公開映像
「一番大事なもの、肝心なものを最後の最後に実感して思ったから…」
38th WEEKではテラハ史に残る修羅場となった「コスチューム事件」が勃発し、当事者となった花と快の関係は険悪すぎる状態に。そのため、視聴者からは今後、2人の関係はどのようにして修復されるのかに注目が集まったと思うが、結果的には快が卒業を決めたため、テラスハウスとして、その後の関係が描かれることはなくなった。
花のコスチュームをダメにしたことを含め、今までの自分の行動を省みて、深く反省、謝罪の言葉を口にする快は、今までの生活を改め、バイトをして弁償することを花に誓った。しかしながら、スタジオの山里も”地獄のセリフ”と表現したが、社長こと俊幸の「ジョインしない?」がまさかこんな結末を呼び込むことになるとは…。結局、快がテラスハウスに残したのは、”自堕落で他人のことを気遣えないコメディアン志望の男”という印象だけであったが、最後の最後では俊幸のグレープフルーツの皮をむくという謎の気遣いを見せたことによって、一応の成長は感じさせている。それだけに”アフター京都後”の成長の姿が描かれないのは残念でならない。
ただ、快は本当にこれから変わることができるのだろうか? 未公開映像の卒業インタビュー「10万は返しますけど……いかついな……」では、そのことについて検証したいと思わせられる部分が多く見られた。まず、「一番大事なもの、肝心なものを最後の最後に実感して思ったから…」と「コスチューム事件」からの卒業の動機を語る快。そこからは本編と同じように一応の反省の色が見える。そして、テラスハウスでの自身の成長についても語られるが、トランポランドと京都旅行の経験値とは一体何をさすのだろうか? 正直、疑問を持たずにいられない。そのため、東京編の初期メンバー翔平に対して以前、内装の現場監督がかけた「ふわふわしてんな」という言葉が急に頭に浮かび、今こそ、それが快に対してかけられるべきだと感じた。
その「ふわふわしてんな」という言葉はスタンダップコメディでセリフが飛んだことの振り返りに対してもかけられるべきであり、「コスチューム事件」でのコスチューム弁償問題に関しても、バイトはしているけど、大した稼ぎにならないから、「2週間、3週間かかるかも…」と本編のセリフを容易に覆す荒技を見せてしまうだけに、快の成長に対する疑問が払拭されることはない。
もちろん、様々な社会事情もあり、こういった場合の経済状況は考慮するべきだが、最初に公言した期間を平然と覆すのはいかがなものか?と思う。せめて、「2週間必死に働いた分は先に花に渡して、残りは約束の期日には間に合わないけどできるだけ早く返すためにバイトも今、増やしています」くらいは口にしてほしいものである。そういった内容なのでこのインタビューの設問のほとんどの快の回答には「ふわふわしてんな」というツッコミがセットになってしまう状態だ。それがなんとも香ばしい。
またインタビューでは花への想いが語られるが、快は2人の関係について「タイミングがあってなかった」と口にしている。本インタビューの冒頭に戻り「大事なもの、肝心なもの」を実感したのであれば、これを機に今度は「ふわふわ」した状態を改め、いついかなる時でも”タイミング”を合わせていける自分になってほしいものである。京都の一条戻橋にはあの世のとこの世をつなぐ場所であり、鬼が住む場所だという。
このような惨劇を生み出した京都旅行は、まさに例の”ジョインしない?”に鬼までもくっついてきたのか、結果的に快の人間性を残念な形で暴露する結果になってしまった。今後は、ぜひとも本編で俊幸に指摘されたように「ストイック」にスタンダップコメディアンの道を歩んでほしいので、「ふわふわしてんな」というツッコミは今回までにしておこう。