『テラスハウス』東京編・第37話ーーお泊まりダブルデートで事件勃発? それぞれの“ズレ”が明らかに

『テラスハウス』東京編・第37話レビュー

 花もまた旅行中の快の態度に思うことがあったようで、「今、目の前にあることを大切にしてもらえてないなっていうのはすごく感じた」と訴えかける。「変わりたいって思うの? それとも、自分の世界を作り上げるためにはしょうがないと思うの?」。この問いに対して、快の答えは「そこまで、すごく変わりたいっていうのはないかな」だった。恋愛のために、今の自分を変えたいという意志はないということだろう。

 そんな快に、花は「自分が達成したいことがあって、犠牲にする部分が周りだとしたら、デートとかする必要ないと思うし、もうひたすら自分の世界に入って、そこに全力を注ぐしかない」と返す。花自身は快を好きだったし付き合いたいとも思っていたが、彼が望む“理想の関係”を知って、今の自分にはそこまで快を愛することはできないと伝える。「この人、自分のこと大切にしてくれるなって感じさせてくれる人と付き合いたい」というのが一貫した花の恋愛観だった。

 お風呂の時間、花と夢は湯船に浸かりながら、女子トークに花を咲かせる。「また、されそうになって……」と夢が話すのは、俊幸とのキスのことだ。「普通に一緒にいて楽しいしさ、めっちゃ今日だっていろいろ考えてくれてさ。本当によかったじゃん? だから男としてもめっちゃいいって思うけど、そういう好きの気持ちはまだ別に芽生えてないから。何かそこでキスを受け入れるのはちょっと違うかな」と心情を吐露。

 だが、この旅行自体は夢も花もとても気に入ったらしく、すべてのプランを引き受け、金銭面でも気前の良い俊幸に対して、肯定的な意見が飛んだ。だが快に対しては、二人で声を合わせて「やばかった、やばかった」を連発。花が「何かホテルもレストランも全部、社長任せだったじゃん」と不満を漏らす。快が財布を出す素振りも見せなかったことに、女子の非難が集中してしまう。カフェでもコンビニでもお金を出さないどころか、奢ってもらってもお礼すら言わない快は、この日トータルでプリクラ代の200円しか出さなかったという。快の態度は女性陣の反感を買い、最後には“ヒモ疑惑”まで飛び出す始末。ついには、男子とは別の部屋で寝ようねと、顔を見合わせて笑いあう花と夢だった。

 だがその頃、何も知らない男性二人は、今日のデートの話で盛り上がる。夢がキスを拒んだのは、二人の関係の中で、そういうことを大事にしたいからだと解釈した俊幸は、「ありあり」だと自信を見せた。そして快は、花とすごくいい話ができたことで、自分のやるべきことが明確になったと喜んでいるのだが……。

 折角の京都一泊旅行だったが、快と花の恋愛成就に暗雲が立ち込める。俊幸と夢の恋のテンションもまた微妙にずれているように思えてならない。東京に戻ってからの4人の行く末が心配だ。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■番組情報
『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』
2019年5月14日よりNetflixにて毎週火曜に新エピソード先行配信(4週に1週休止)
2019年6月11日よりFODにて毎週火曜深夜0時に配信予定(4週に1週休止)
2019年7月よりフジテレビにて、地上波放送予定
(c)フジテレビ/イースト・エンタテインメント

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる