PS5の明かされたスペックに、海外メディアは「表面をひっかいているだけ」と批判

PS5のスペックに海外メディア非難

 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のリード・システムアーキテクトであるマーク・ サーニー氏は3月18日、「The Road to PS5」と題したプレゼンテーションを行ない、PlayStation 5(PS5)の仕様について説明した(参考:https://blog.us.playstation.com/2020/03/18/unveiling-new-details-of-playstation-5-hardware-technical-specs/)。

 本来、この発表は3月16~20日に開催予定だった開発者向けのイベント『GDC(Game Developers Conference)』で行なわれる予定だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の世界的大流行の影響で、規模を大幅に縮小した会見をライブストリーミングする方式を採った。

PS5とPS4の仕様比較

 SIEの発表を受け、『Gematsu』は PS5とPS4の仕様を比較している(参考:https://www.gematsu.com/2020/03/ps5-technical-specifications-announced)。

 PS5の超高速SSDと統合されたカスタムI/Oシステムは、ゲーム開発者が非常に高速でアセットをPS5ゲームにストリーミング出来るため、PS5のプレイ・エクスペリエンスはシームレスでダイナミックになる。開発者はロード時間といった従来の制限なしに、より大きく豊かな世界を構築できるとのことだ。

 GPUはパワーアップし、ゲームの解像度が向上するが、ゲームのビジュアルを更に良くする新機能はレイ・トレーシングだ。実際の光の動きをシミュレートし、様々な表面での反射を再現する。この機能を利用すると水、ガラス、光の屈折、キャラクターの髪の毛等が更にリアルに見える。

 また、再生時間ランキング上位100のPS4対応タイトルとの互換性が確認出来たという。 PS4では4000以上のゲームが公開されているが、今後、時間をかけて互換性テストを行なっていくという。

Xbox Series Xと比較し情報飢餓感

 『BGR』は「ソニーが発表しなかったPS5の全て」というヘッドラインで厳しい論調だ(参考:https://bgr.com/2020/03/18/ps5-price-design-and-release-date-are-secret-sony-only-talks-specs/)。

 今回のPS5発表は、コンソールの購入を検討するゲーマーではなく、開発者に向けてのもので、デバイスの“美味しい”部分は明かされなかったと指摘。

 PS5はXbox Series Xとほぼ同じ仕様だが、いくつかの大きな違いがある。しかし、ソニーは今回、超高速SSD、拡張可能なストレージ、GPU、新たな冷却システム、3Dサウンドといったゲームプレイの改善にしか焦点を当てなかった。

 このことについて、『BGR』は「ソニーは、PS5の仕様がXbox Series Xと一致しない理由を言い訳しているように映った」と記す。PS5のSSDはPS4の2倍の速度ながら、Xbox Series Xはより高速なCPUとより高いGPUパフォーマンスを備える一方で、ストレージはPS5が825GB SSDで、Xbox Series Xは1TBになると思われる。

 ソニーはコンソールの冷却システムについて時間をかけて語りながら、PS5のデザインやDualShockコントローラーを公開しなかった。Microsoftは、昨年12月中旬にはXbox Series Xのデザインを公開し、ここに来て仕様の全貌を発表したのとは対照的だ。PS5の価格やリリース日は、今年後半に明らかになると思われる。

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