宮迫博之、YouTubeでの“轟さん”復活で見えた光明 コント動画に注力する意味を考える

 「轟さん」は、宮迫チャンネルの虎の子になるだけのポテンシャルを秘めている。それは「轟さん」が過去にキャラクターグッズとしてフジテレビショップで売られていたほどの人気を誇ったこともさることながら、そもそも、コントがYouTubeと非常に相性が良いという背景もある。

 先述した『ワンナイ』のような名作コント番組の動画(ほとんどが違法アップロードだが)は高い再生回数を記録しているものも多く、また、東京03やサンドウィッチマンの公式コント動画が急上昇ランキングをにぎわすことも少なくない。数分程度で短くまとまったコントは隙間時間や移動時間などにサクッと視聴しやすいこと、スマホデバイスでみるにはちょうど良いサイズ感のコンテンツであることなど、様々な理由が考えられるが、いずれにしても、コントはYouTube上で好まれているのだ。轟さんは今回、フィットネスジムを訪問していたが、“男すぃ”がいる場所などいくらでもある。そこに、轟さんの邪魔をする(と本人が思っている)“女すぃ”役をキャスティングすればいくらでも量産化できるため、シリーズ化は容易だろう。

 とはいえ、ユーザーは早くも次の展開を期待し始めている。「轟さん」動画のコメント欄を見ていくと、「ゴリエ、川ちゃん、ホトミ、くず達にまた会いたいな」「ゴリエかゴリケルも轟さんコントに参加しないかなぁ」「いつか、いつか、いつか、くずの復活を、くずの復活を心からお願いします!!」など、かつての『ワンナイ』キャラの再集結を望むアツい声も数多く見受けられる。

 宮迫と吉本興業の溝はおそらく深い。そして、『ワンナイ』出の芸人たちは宮迫以外、全員今も吉本所属だ。様々なハードルを越えなければいけないのは事実だが、いつの日か吉本の態度が軟化すれば、かつての『ワンナイ』ファンたちが泣いて喜ぶような“夢の競演”が実現するかもしれない。その期待に応えるためにも、宮迫の孤独な闘いは続く。

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