翔平の“働き方に対する考え”から感じたこと 『テラスハウス』第18話未公開映像
「僕は、賛否両論が好き」
18TH WEEKの本編で、突然テラスハウスを去っていった翔平。彼が卒業インタビューで語った中で、最も印象深いのは、“働き方に対する考え”についての質問だった。
翔平と言えば、本編(2TH WEEK)で、「そういう“専業しか認めません”みたいなヤツら、もう、どんどん死んでいくからよくない?」と吐き捨てた言葉が衝撃的だった。同じように、このシーンが最も印象に残っている視聴者は、少なくないはず。
テラスハウス内で、仕事に関する話題になると、そのたびに翔平は“俺は一つに絞らずに、いろいろな仕事を幅広くやっていきたい”と、自身の価値観を貫き通していた。どんなに周囲から、否定されたり、反対されたりしても、その考えだけは、絶対に曲げなかった翔平。それだけに、同じテラスハウスに住む、春花を筆頭にメンバーと衝突するときは、大抵“仕事観の違い”が原因だったように思う。ほかにも、翔平がこの“仕事観”を口にするたびに、スタジオメンバーからは痛烈に批判され、アルバイト先の大工さんからも「おめえ、相変わらずぼんやりしてんだね」「貧乏なだけで器用じゃねぇけどな」と指摘されていた。
翔平が『テラスハウス』を通して世間に提示したのは、恋愛でも夢でもなく、“働き方に対する考え方”だったのだ。
そんな彼が自ら発信した“仕事観問題”について、最後に残したのは、こんな意見だった。「僕は、賛否両論が好きなので。すごく良かったですね、あれは。ただ、一つ言いたいのは、僕は専業の人をバカにしてるわけではないです。専業の人で僕はすごくカッコいいなって思ってる人、何人もいるし。じゃなくて、専業しか認めない社会を批判してる。そこをすごく誤解されちゃってるんだよなっていうのは、僕の言い方が強かったから、僕のせいでも半分くらいあるんですけど。で、半分くらい、みんなの読解力がない。あんだけ字幕ついてるのに。やっぱ、人の得意不得意ってあると思って。一本突き詰めるっていうことで、めちゃくちゃ能力を発揮する人もいれば、いろんなことをやって能力を発揮する人もいると思って。好き嫌いもあると思うんですけど。どっちもあっていい。だから、どっちかの型に嵌める必要はない。そこらへんをちゃんと見て欲しかったですね。僕の言葉が強かったからよくないんですけど。それって今やっぱり重要なテーマだと思うので、生きていて」。
これを聞いて、まず頭に浮かんだのは、「なんとも翔平らしい」だった。春花について翔平は「人と意見を交わすのが普通だと思ってる人。僕もそう思ってる人なので」と評していたが、「人と意見を交わす」というのは、すなわち自身の主張に対して賛否両論が出るということ。思い返してみれば、翔平は仕事観を否定されるのをわかっていながら、何度も春花たちとぶつかってきた。周りの意見に対して、強い言葉を被せて封じようとする場面も見られたが、基本的にはしっかりと耳を傾け、相手の主張を受け入れた上で、自身の考えを返していた印象だ。様々な人と討論を繰り返し、時に心が折れそうになりながらも、“やっぱり俺は俺”とスタイルを変えない翔平。良くも悪くも、他人に左右されなかった。