Apple、純正iPhone XRクリアケースを発売 同社初の純正ケースは「買い」なのか?

Apple成長神話の終焉?

 iPhone XRが好調だとApple幹部が発言したとしても、最近の同社関連のニュースは業績不振を伝えるものが多い。例えばブルームバーグは5日、同社に部品を供給するサプライヤーのひとつである半導体メーカーのシーラス・ロジックの株価が下落したことを報じた。株価下落の理由は、最近のスマホ市場の低迷により業績予測を下方修正したためだ。また、Appleニュース専門メディア『appleinsider』は4日、Appleにディスプレイを供給しているSamsungのスマホ部品部門の業績に関する記事を公開した。Samsungのスマホ部品部門は、2018年第3四半期までは好調だったものも同年第4四半期になると不振に陥っている。好調から不振に転じた理由は、iPhone XS/XS Maxへの部品供給が停滞したからと推測される。

 ブルームバーグは5日、Appleの成長神話は終焉したのではないかと論じた記事を公開した。成長神話が終わった理由として、スマホ市場の成長が終わったこと、そして同社の収益の3分の2がiPhoneの販売に依存していることを挙げている。そのうえで、スマホ市場が再び成長に転じるか同社が画期的な製品をリリースしない限り、今までのようにiPhoneを売るのは難しくなるだろう、と評している。

 スマホ市場が再び成長するのとAppleが画期的な製品をリリースするのでは、おそらく後者のほうが可能性が高いだろう。というのも、2020年、おそらくiPhoneに接続するApple製ARメガネがリリースされるからだ。同社の新しい夜明けまでは、もうしばらく辛抱しなければならないようだ。

トップ画像出典:The Verge「Apple releases its first clear case to show off the iPhone XR’s colors」より画像を引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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