台頭する中国メーカーへのけん制? Samsungモバイル部門CEO「折り畳み型スマホ」年内リリースを明言

中国メーカーが台頭するスマホ世界市場

 スマホ世界市場は長らくSamsungが1位を死守しているが、最近、この成熟市場に新しい動きが見られる。それは、中国メーカーの台頭である。

 調査会社IDCは、7月31日、2018年第2四半期におけるスマホ世界市場に関するレポートを発表した。そのレポートによると、調査四半期におけるスマホ世界市場は前年比マイナス1.8%の成長であり、Samsungが20.9%でシェア1位なのだが、前年比は-10.4%と大きなマイナス成長を記録した(下の表参照)。

画像出典:IDC「Smartphone Rankings Shaken Up Once Again as Huawei Surpasses Apple, Moving into Second Position While Overall Market Declined 1.8% in Q2 2018, According to IDC」

 対して、中国メーカー・Huaweiのシェアは15.8%であり、Appleを抜いて3位に。前年比も40.9%であり、成長著しいことが明らかとなった。

 Samsungが折り畳み型スマホをリリースする背景には、成長の鈍化しているスマホ世界市場に新規性のあるデバイスを投入することで台頭する中国メーカーをけん制すると同時に、再成長の契機をつかみたいという同社の意図が推測される。

 近日中に発表される次期iPhoneに関しては、これまで流れたリーク情報が正しければ、新規性には乏しいデバイスになることが予想される。そうなると、Samsungの折り畳み型スマホが今年もっとも注目に値するものになるかもしれない。

トップ画像出典:IndVideos「2014 Samsung Flexible OLED Display Phone and Tab Concept」より画像を抜粋

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。
Twitter:@kohkiyoshi

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