Ninja『フォートナイト』配信に見る、音楽フェス×ゲーム実況の可能性 ジェイ・コウガミに聞く
「『FUJI ROCK FESTIVAL ’18』がYouTubeで一部のライブの模様を配信したように、昨今のフェスでは新たな観客を得るために配信を重視する傾向が高まっています。その意味でも、もともと配信コンテンツであるゲーム実況は昨今のフェスとの相性が非常に良いと思います。Ninjaや『フォートナイト』のファンが『ロラパルーザ』を知るきっかけになったはずですし、逆に音楽好きがゲーム観戦の魅力に気づいたケースもあるでしょう。音楽フェスティバルに遊びに行く方々は情報感度が高く、新しい楽しみに敏感だと思うので、こうした試みは音楽シーンにとってもゲームシーンにとっても相互にメリットがありそうです」
日本でも同じような試みが行われる可能性はあるのだろうか?
「日本でもゲーム実況は盛り上がっていて、星野源さんやゴールデンボンバーの歌広場淳さんなど、ゲーム好きを公言するアーティストは少なくないので、同じような試みが行われる可能性は十分あるでしょう。また、プロゲーマーの梅原大吾さんのような知名度の高い方であれば、そのプレイはフェスのコンテンツの一つとして成立するはずです。日本はせっかくゲーム大国でもあるので、ぜひ来年の夏フェスなどで試してほしい。日本らしいフェスのあり方として、海外にアピールすることもできそうです」
日本のフェスでゲーム実況の配信が行われれば、eスポーツに親しむ人が増えるきっかけにもなりそうだ。ゲームと音楽、双方のシーンを盛り上げる施策としても、今回の事例は注目に値するだろう。
(文=松田広宣)