『eGG』に『YUBIWAZA』 eスポーツムーブメントで変化する“ゲーム番組”総まとめ

 出演者がコンピューターゲームに興じる様子を面白おかしく映し出す、いわゆる“ゲーム番組”は、家庭用ゲーム機市場が勃興した1985年前後から登場した。最新ゲームの販促要素を持ちながら、出演者によるゲーム対戦企画や懐かしのレトロゲーム企画など、バラエティ要素が強かったように思える。そして2018年に入り、eスポーツが日本でも大きなトレンドになると、ゲームの競技性に注目した番組が次々と作られるようになった。

 本稿では、現在放送中の主なゲーム番組をまとめるとともに、『YUBIWAZA』(MBS)、『eGG』(日本テレビ)という、eスポーツを主軸とした2つの新番組を紹介しよう。そこからは、現在のコンテンツ提供者が「ゲーム」というものをどう捉え、視聴者がシーンをどのように楽しんでいるかが見えてくる。まずは2000年代以降に始まったゲーム番組を3つほど振り返ってみよう。

『ゲームセンターCX』(フジテレビ)

 2003年に放送がスタートした『ゲームセンターCX』(フジテレビワンツーネクスト)はご存じ、お笑いコンビ・よゐこの有野晋哉がお題のゲーム作品をエンディング目指して遊び続ける番組だ。

 有野がゲームを遊びながらツッコミを入れたりリアクションを取ったりする様子は、現在、ネット上の一大コンテンツとなっている「ゲーム実況」文化の草分けとも言える。また番組内では新作ゲーム情報は必要以上に告知されず、あくまでも有野のゲームプレイを見守るスタンスがメイン。タイトルよりプレイヤーに主眼が置かれているのが特徴的だ。2013年11月には『ゲームセンターCX 有野の挑戦 in 武道館』も開催され、番組を飛び出して大規模なイベントを行なっている。

『勇者ああああ』(テレビ東京)

 2017年4月よりスタートした『勇者ああああ』(テレビ東京)は、深夜バラエティ色の強いゲーム番組だ。

 メイン出演者のお笑いコンビ・アルコ&ピースの2人が、毎回ゲストと一緒に「コマンド危機一髪」(格闘ゲームのコマンドを正しく入力する)などのネタ企画に挑戦する。番組制作陣が「ゲームの面白さが何となくでもいいから伝わればいいな」というメッセージを送っていることから、こちらもプレイヤーに焦点を当て、お笑い要素を引き出す番組内容になったと思われる。

 またアルコ&ピースの平子が格闘ゲームの世界大会『EVO』の出場を目指す企画も始動しており、そういった意味では『勇者ああああ』もeスポーツの話題性に注目しているのかもしれない。

『東京エンカウント』(AT-X)

 2010年より放送中の『東京エンカウント』(AT-X)も、声優の杉田智和と中村悠一が出演するゲーム番組に位置づけられる。

 こちらもゲームに関する企画が番組内で展開される一方で、出演者2人の喋りを楽しむ(ゲストが来ることもある)トークバラエティ的な側面が強い。2013年には1年間の休止期間を挟むが、2014年に『東京エンカウント弐』と番組名を変えて再始動。ゲームユーザーのみならず、声優ファンからも需要のある番組だ。

 いずれもゲームの専門家や開発者による解説、という要素は控えめで、ゲームをネタにして盛り上がるタイプの番組と言える。「どんなゲームか」という情報や、攻略については、ネットで検索すればすぐにわかる時代。プレイする楽しさや、話題としての面白さにフォーカスする内容になっているのかもしれない。

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