TVドラマで注目浴びる、脚本家のSNS展開 作り手と視聴者の密なつながりは何を生む?

 もう一つ思うのは、上記の脚本家たちは自発的に好きでやっているので問題ないのだが、これが全員に求めるのは勘弁してほしいということだ。すでに小説やマンガでは起こっていることだが、作者自身が発信して宣伝することに頼るあまり、編集者や出版社が本来の仕事をできていないケースが増えている。せめてSNSの宣伝に関しては別途、報酬の支払いなどがあればいいのだが、おそらく現状はそうなっておらず、今後もボランティア的なものとして、無償での宣伝協力となるSNSでのつぶやきが要求されるケースが増えていくのではないかと懸念している。これに関しては向き不向きがあるので、まずは作品執筆が第一であってほしい。

■成馬零一
76年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

■関連サイト
シナリオ『コンフィデンスマンJP』|古沢良太kosawaryota|note
Blog | 脚本家・映画監督 尾崎将也 OFFICIAL SITE
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