アニメ『ハイスコアガール』に込められた、超高濃度のゲーム愛ーー制作統括・松倉友二インタビュー
自分たちが楽しかった時代を伝えたい
ーー物語が進んでいくと、ゲームのプレイ画面が象徴的な意味を持つシーンも出て来ます。アニメーションであれば、スローにしたり、角度を変えたりという演出ができるところですが、ゲーム画面だと難しそうです。
松倉:そうですね。あんまりスローにしたり、という演出はしていないのですが、押切さんの漫画のなかで、ゲームのキャラクターたちが春雄に話しかけるようにみえるシーンがあるじゃないですか。これはスタッフが頑張ってドットを細かく切り抜いています。申し訳ないな、と思うレベルの作業ですが、手は抜けないので。
――あらためてなぜ、そこまでこだわろうと思われたのでしょうか。
松倉:作品への思い入れもありますし、押しつけがましいのですが、自分たちが楽しかった時代はこんな感じだだったんだよ、というのをきちんと伝えたい、という思いが、自分の中にもあるんだと思います。その空気感をこだわり抜いて演出するのは、勝手に使命だと思ってしまっていて。ゲーセンの数もどんどん減ってしまっていて、寂しいじゃないですか。まだ残っているゲーセンに、若い人たちがなるべくたくさん遊びに行って、「こういう楽しみもあるんだ」と体感するきっかけになってほしい、というのはありますね。
ーーさて、さらにゲームファンにとって注目なのは、劇伴音楽を下村陽子さんが担当していることです。本作でも重要なタイトルになる『ストリートファイターII』をはじめ、『スーパーマリオRPG』や『キングダムハーツ』シリーズなどの音楽で、ファンを魅了してきたレジェンドです。
松倉:以前、下村さんと『極上生徒会』(テレビ東京/制作:コナミ)というアニメでお仕事したことがあり、ふとそれを思い出したんです。なんせ『スト2』の本家ですから、親和性の高い音楽でもパクリにならない(笑)。原作を読まれたことがないということで、ご自宅にコミックを届けたのですが、ひたすら「懐かしい!」というお話をされていました。音楽もぜひ楽しみにしてください。
――見どころの多いアニメ『ハイスコアガール』ですが、ゲームをよく知らなくても、単純にラブコメとして面白い作品だと思います。最後に、放送を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。
松倉:基本はボーイ・ミーツ・ガールのラブストーリーですので、“ゲームモノだから”という先入観は持たないでほしいな、と思います。当時、現実にはゲーセンに女の子が来るなんてほとんどありませんでしたから、この物語は男子の憧れですよね。そういう“ちょっと上の世代の妄想が詰まったラブストーリー”な部分も楽しんでいただき、ゲームファンの方は何度も見直すと、“このゲームも出ていた!”という楽しい発見もあると思います。まずはストーリーを見てもらって、そのあとに小ネタをほじくり返していただければ(笑)。で、ゲーセン行って追体験ですよ!
(取材・文=橋川良寛)
◾️放送情報
TOKYO MX:7月13日(金)24:30~
MBS:7月13日(金)26:55~
BS11:7月13日(金)24:30~
※放送日程は予告なく変更になる場合あり。
◾️TVアニメ『ハイスコアガール』公式サイト
http://hi-score-girl.com/
◾️公式ツイッター
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