そして昨年のシンデレラガールであり、今年も総選挙速報1位を獲得した荻野由佳（NGT48）も、SRでよく配信しているメンバーの1人だ。荻野がなぜ1位なのか、ということはファンの間でもよく議論されるが、『AKB48世界選抜総選挙直前！境界線上の少女たち』（フジテレビ系）での中井の「荻野が上位にいるのはいけ好かない」という言葉に対し、荻野はSRで「そう言われて嬉しいではないけど、思ってくれてるんだというのが嬉しかった」とまさに“神対応”な発言。そして、「いい意味でライバルであるし、超えたい人であるし、高め合っていきたい存在でもあるから、全然タイプは違うけど、いろんなとこで尊敬もしているし、同期として一緒に頑張りたいという気持ちもあるし、私も負けたくないという気持ちはちゃんとある」と評していた。

　人柄の良さの中にも負けず嫌いなところが伺え、少なくともSRを見る限り、その発せられる言葉や対応力は総選挙で上位に来る逸材だと改めて感じさせる。プロレスのベビーフェイスとヒールのように、NGTを盛り上げる良きライバル関係にある荻野と中井。そのリアルな攻防が見られるのもSRの面白さだろう。

　そしてNGTでもう1人忘れていけないのが、本間日陽。昨年の総選挙では13位と一昨年の圏外から初の選抜入りを果たした。今年の速報では22位にランクインし、荻野と中井の間に割って入る実力者だ。NGTの3rdシングル曲「春はどこから来るのか？」（2018年4月11日発売）ではセンターを務めるなど、“エース”と言っても過言ではない。

　その魅力の一つはピュアさ。彼女のInstagramは等身大の女の子らしい可愛らしさに満ち溢れ、クラシックバレエで鍛えた体幹の良さで、NGTの中でも正統派アイドルといった振る舞いを見せている。SRでは46位だが、こちらでもどこまで票を伸ばしてくるのかに注目。選挙に強いNGT勢が、絶対王者がいなくなった今、三者三様に総選挙に新たな旋風を巻き起こしているのは間違いない。

　総選挙は、速報では荻野が1位を獲得したものの、大方の予想では開催地である名古屋が地元のSKE48・松井珠理奈が有力だ。SR選挙で好調なNGT、STU勢がどこまで上位に食い込んでくるのかも注目ポイントだろう。

（文＝本 手）