AIスピーカー「Amazon Echo」シリーズをリリースするなど、今やオンラインショッピング最大手という枠に収まらないAmazonが、新たな一手を指してきた。AIを搭載した卓上カメラの販売である。

セカンド・オピニオンまで提案

　Amazonは6月6日、スマートカメラ「Amazon Echo Look」をアメリカにおいて199.99ドル（約22,000円）で一般販売を始めた。今回の一般販売に先立って、フィードバックを得る目的で招待状を受け取ったユーザにのみ販売していたが、今後は誰でも購入できるようになる。

　同カメラの見た目は卓上に置く小型カメラのようであるが、Amazonが開発するAI「Alexa」が実装されている。このカメラの主な機能はふたつある。

　ひとつめは、ユーザが持っている衣服を撮影した画像をもとにして衣服を整理するコレクション機能だ。ちなみに衣服の撮影時にはAlexaに話しかければよいので、カメラの撮影ボタンを押すようなことはない。

　ふたつめの機能が、ユーザに衣服のスタイリングを提案する「スタイルチェック」だ。この機能を使うと、ユーザが登録した衣服から2種類のスタイリングが選出され、優劣をつけて提案してもらえる。スタイリングの選出には、AIによる機械学習が活用されている、とのこと。

実際に5日間使ってみた

　ビジネスインサイダーでアソシエイト・プロデューサーを務めるAlyssa Pagano氏は、早速Amazon Echo Lookのスタイルチェック機能を5日間連続で使ってみた顛末を記事にした。使ってみた結果、スタイルチェック機能には以下のような特徴があることがわかったという。

■お気に入りの衣服にフィットする「おすすめ」のファッション・アイテムを尋ねることができる。この「おすすめ」アイテムはAmazonからすぐに購入することができる。
■スタイリングには「現在のトレンド」が反映される。
■スタイリングにはその日の天候は考慮されていないようだ。例えば肌寒い日であっても、薄手のスタイリングがファースト・チョイスであることもある。

　以上の特徴のほか、スタイルチェック機能は面白い機能ではあるが、なぜファースト・チョイスがセカンド・チョイスより優れているのか、その理由がよく分からなかった、という感想を同氏は抱いたそうだ。また、お気に入りのスタイリングや過去に着た服を思い出す時に、Amazon Echo Lookは役に立つだろう、とも指摘している。