アートのハッカソン「Art Hack Day 2018」で注目 「fictionera」の2人が語る、テクノロジー×アートの最前線

テクノロジー×アートの最前線

偶発的に生まれた「Fictioner」のこれから

ーー今回「Art Hack Day」に参加したことで、今後の活動にも変化はありそうですか?

草野:そうですね。「Singing Dream」をつくったことで、人工生命について考えるようになりました。「Singing Dream」は、人間が開発したテクノロジーから生まれた生命体です。架空の話ですが、イルカがコミュニケーションをとるために超音波を発するようになったことと、同じ営みだと思うのです。

 そういったことを考えていたら、「そもそも人類ってなんだろう?」「テクノロジーとはなんだろう?」ということに興味が湧きました。人間の行く末について深く考えるようになり、かつてなかった視点を得ることができましたね。

 また、普段の作詞活動がコンセプトメイキングにもつながっている知りました。最近、作品名と同じ名前の楽曲『Singing Dream』を制作したのですが、カラオケの気持ちになって歌詞を書いたんです。

ーー今後も、「Fictioner」として活動をされていくのでしょうか?

草野:私は機会があればまた制作活動をしてみたいと思っています。寅次郎くんは、分からないけど(笑)。

会田:「アート作品を作りたい」と思っているわけではないですが、ブロックチェーン技術を用いた制作活動には興味があります。ちょっと文学的な表現になりますが、「カオティックだけれど、ある一つの場所に収束する」ようなプロダクトを作れたらな、と思っています。

 草野絵美さんが主宰する歌謡エレクトロユニット『Satellite Young』は、出展した作品と同タイトルのシングル『Singing Dream』をリリース。MVでは人工生命カラオケ『Singing Dream』と『Satellite Young』がコラボレーションしています。

Satellite Young - Singing Dream (Official Video)

■オバラ ミツフミ
94年、秋田出身。『SENSORS』や『AMP』などビジネス領域を中心に、幅広いジャンルで執筆。最近は『SUUMOタウン』など街情報についても。人肌のぬくもりを感じる文章が得意です。

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