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映画『トップガン』(86年)の挿入歌「Take my breath away(愛は吐息のように)」のイメージがあまりにも強いベルリンだが、結成当初の彼らはフロア・ライクなエレクトロ・ポップ志向のグループだった。ちなみに当時の音楽性は、"初期ブロンディとウルトラヴォックスのドッキング"などと称されていたが、まさに言い得て妙(笑)。
ベーシスト兼シンセサイザー・プレイヤーのジョン・クロフォードを中心に79年にL.A.で結成(ベルリンはnotドイツ出身)。80年に一度アルバム・リリースを果たしたが、翌81年にメンバーを大幅に入れ替えて再デビューしている。この頃日本でも、女性ヴォーカリスト・テリー・ナンの乾いたセクシー・ヴォイス、執拗かつスリリングに疾駆するシンセが強烈な「SEX<I'M A…>」なるナンバーが、ディスコで小ローテーションされていた(ちなみに邦題の「そのとき、私は…」は、かなり秀逸だと思うがいかがなものか?)。
ドナ・サマーの「I FEEL LOVE」に共通するような、「歌もの」のシンセ・ポップ路線でそれなりの独自性を打ち出していた彼らだが、80年代後半はメジャー・ポップ路線にガラリと鞍替え——。個人的には「Take my breath away(愛は吐息のように)」の大ヒット以降、一番の魅力であった「まがいものクサさ」と「きらびやかな感触」が激減してしまったのが残念。

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