『ミュウツーの逆襲』から『ワイルドカード』へ ポケモン映画の歴史と7年ぶり新作の挑戦
『ポケットモンスター』(ポケモン)の劇場版アニメシリーズが、7年ぶりに再始動する。タイトルは『ポケモン:ワイルドカード』。史上初の「ポケモンカードゲーム」を題材とした内容で、2027年に公開されるという。
“ポケモン”7年ぶりの長編アニメーション映画 『ポケモン:ワイルドカード』2027年公開へ
7年ぶりとなるポケモンの長編アニメーション映画『ポケモン:ワイルドカード』が、2027年に全世界公開されることが決定。あわせて特…本稿では、これまでの『ポケモン』映画の醍醐味を振り返り、最新作における挑戦について考えてみたい。
『ポケモン:ワイルドカード』では『SPY×FAMILY』や『ぼっち・ざ・ろっく!』などのCloverWorksがアニメーション制作を担当。北田勝彦が監督、林明美がキャラクターデザインを務めるという。
主人公はサトシではなく、ポケモンカードゲームプレイヤーのミキヤ。そして相棒となるポケモンにピカチュウではなくミミッキュが据えられている。特報映像とスーパーティザービジュアルも公開されているが、これまでの『ポケモン』関連作品にはない雰囲気が漂っている印象だ。
SNS上では「まさかポケカが映画になるとは」「一体どういう世界観になるんだ」と驚く声が続出。また2020年の『劇場版ポケットモンスター ココ』以来の新作ということで、「待望のポケモン映画だ」「久しぶりすぎてワクワクが止まらない」と興奮するファンも多いようだ。
では、ファンたちはどんな点に期待を寄せているのだろうか。まずは従来の『ポケモン』映画の見どころについて、簡単に振り返っておく。
『ポケモン』映画の原点といえば、1998年に公開された『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』。子どもだけでなく大人も考えさせられる深淵なテーマ性を盛り込み、社会現象クラスのヒット作となった作品だ。科学者の遺伝子操作によって生み出されたミュウツーが、自分の存在意義について苦悩する……という描写は、多くの人に衝撃を与えた。
同作は原作ゲームにおけるミュウツーの設定を参照しつつ、それを深く掘り下げることで1つの物語へと昇華している。つまりポケモンに生命を与え、1つの生き物として描き出していることが、同作の達成だったのではないだろうか。以降のシリーズでも、同じように各ポケモンが持つ固有の設定に光を当てた物語が描かれており、その点が大きな見どころとなっている。
また、劇場版ならではのスケールの大きさも、『ポケモン』映画の醍醐味だろう。伝説のポケモンたちが登場し、神話級のスケールで戦いを繰り広げるところが描かれてきた。
たとえば『劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕』では、ファイヤーとサンダー、フリーザーが衝突し、天変地異を巻き起こすなか、ルギアまで参戦する壮絶なバトルが描写されていた。
また、『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ』も印象的な作品。時を司るディアルガと空間を司るパルキアの衝突によって時空がゆがみ、街が崩壊していくところが描かれている。いずれも怪獣映画のようなスケール感で、観る者を圧倒する迫力があった。
すなわち『ポケモン』映画は、“ポケモン愛”を具現化したような深いストーリーや、劇場版ならではの壮大なバトル描写によって愛されてきたように思われる。
これに対して次回作の『ポケモン:ワイルドカード』では、新たな挑戦が見られるかもしれない。そもそも従来の『ポケモン』映画はアニメ制作会社OLMが制作を担当し、湯山邦彦や矢嶋哲生が中核的なスタッフを務めてきた。だが今作では制作会社もスタッフの顔ぶれも代わっているようなので、作風自体が大きく変化する可能性があり得るだろう。
また、ポケモンではなく“ポケカ”が題材であり、主人公もポケカプレイヤーという設定となっている。どんなバトル描写になるのかはまったく未知数だが、これまでにない表現が期待できそうだ。
今作によって、『ポケモン』の世界観はさらなる広がりを見せるはず。今後の続報到着を楽しみにしたい。
■公開情報
『ポケモン:ワイルドカード』
2027年全世界公開
監督:北田勝彦
キャラクターデザイン:林明美
アニメーション制作:CloverWorks
企画・プロデュース:STORY inc.
配給:東宝
©Pokémon. ©Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc. ©Pokémon: Wild Card Project
公式サイト:https://www.pokemon.co.jp/ex/wildcard/
公式X(旧Twitter):@pokemoncard_mov