『GTO』稲垣来泉が見せた揺れ動く感情の起伏と繊細な内面 “マスゲーム”に込められた真意
『GTO』(カンテレ・フジテレビ系)第2話が7月27日に放送された。
第1話で不登校の健太(森本陸斗)を学校に呼び戻した鬼塚(反町隆史)。しかし、教師フィードバック制度で1年B組の生徒たちは鬼塚に低評価をつける。その裏には「鬼塚外し」を呼びかける存在がいた。
第2話の中心になったのは伊藤結(稲垣来泉)。教頭の中丸(近藤芳正)は、鬼塚に1週間で高評価が増えなければクビにすると宣告。背に腹は代えられない鬼塚は生徒に頭を下げて媚びる。情けなくて泣けてくるが、鬼塚の必死のお願いはスルーされ、健太からも見下される始末。そんなとき、鬼塚の「何でも言ってくれ」を聞いてやってきたのが結だった。
結の頼みはマスゲーム部を創ること。誰でもできて連帯感を表現できるマスゲームは、体育祭で定番の演目だ。事前に段取りを相談し、ホームルームで鬼塚から呼びかけてもらった。しかし、クラスメートの反応は冷淡で、結たちは、創部に必要な部員数5名を目標に校内で勧誘することになった。
「なぜマスゲーム?」と思った視聴者もいたと思う。集団で息の合った動作を繰り返すマスゲームに対して同調圧力を感じ、個人が埋没するイメージを抱く人もいるだろう。実際は真逆で、マスゲームをするために発起人の結が一人ひとりに参加を呼びかける、「1+1」のボトムアップだった。
周囲の目を恐れていた結が、鬼塚の言葉(「自分のやりたいことを恥ずかしがってどうすんだよ」)で吹っ切れて、同級生に自分がマスゲームをやりたい理由やマスゲームの魅力を語る場面は、これだけで十分ドラマとして成立するものだった。ただし、それで終わらないのが令和の学園ドラマである。生徒たちは表向き応援するようだが関わる気はゼロで、結や健太を「やばいやつ」として扱う空気すらあった。
結が勧誘のチラシを受け取った男子生徒に乱暴に扱われる場面は、真剣な熱意が報われず見ていて辛くなった。ここで鬼塚が登場。98年版なら問答無用で拳が入るところ、コンプライアンス厳守の2026年版で「一晩中やるからな」の鬼塚流マスゲームになっていたのは笑ってしまった。