瀧内公美はなぜ重宝される? 『LOVED ONE』で発揮するシリアスな空気を和らげる芝居の妙
ただ、近年の出演作品を観ていると、瀧内が演じる役柄はミステリアスな大人や厳格なキャラクターが多く、物語に緊張感をもたらすイメージが強い。ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(2025年/TBS系)で演じた検事の阿南由紀は、刑事の赤沢(藤本隆宏)に高圧的に指示を出しながら、遠藤友哉(成田凌)を放火殺人の犯人として起訴するために、主人公・心麦(広瀬すず)の前に立ちはだかる。理路整然としたセリフでピリッとした空気を作り出すのはお手のものだ。
『光る君へ』瀧内公美が美しく恐ろしい 兼家との対峙シーンは「不思議な感覚にいけた」
吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。公式サイト内には出演者の撮影現場からのコメントが聞けるキャストインタビュー…NHKドラマの2台看板である、大河ドラマと朝ドラでも異質な存在感は健在。『光る君へ』(2024年/NHK総合)では、藤原道長(柄本佑)の妻の1人であり、一貫して兼家(段田安則)に対する恨みと復讐心を抱き続ける源明子を演じた。常に内なる恐ろしさを静かに立ち昇らせる芝居を見せていたからこそ、敵意を剥き出しにして兼家を呪詛するシーンは視聴者に強烈なインパクトを残した。一方、NHK連続テレビ小説『あんぱん』(2025年度前期)では、女子師範学校に入学した主人公・のぶ(今田美桜)に祖国への奉公の精神を叩き込み、彼女を軍国主義に導いていく教師の黒井を鮮烈に演じきる。2025年に公開された映画『宝島』や『ふつうの子ども』でも、スポット的な出演にもかかわらず、観終わったあとは瀧内の芝居が脳裏に焼きついて離れなかった。
ディーンは前述のコメントに続き「ただ、和ませるだけではなくて、桐生麻帆という役に対しても真剣に向き合っている。その姿勢にはすごく刺激を受けていますし、『芝居って楽しいよね』ということを改めて感じさせてもらっています。同時に、現場のムードも明るくしてくれていて、本当にこの『LOVED ONE』というプロジェクトにとって欠かせない存在だなと思います」と瀧内に賛辞を送っていた(※)。現場においても劇中においても、緊張と緩和をもたらすことができる瀧内は、あらためて稀有な俳優であることを証明し続けている。
第5話では、MEJに在籍する臨床法医学を専門とする高森(綱啓永)の過去に焦点が当たる。“虐待の連鎖”という現代社会で起きている問題が扱われる本話もまた、重くシリアスな物語が展開されることが予想される。「どんな人も笑って暮らせるような制度を作りたい」と官僚を志し、若年者の貧困支援プロジェクトを進めていた桐生が、MEJの一員としてどのように事件と向き合うのか。桐生の事件に対する姿勢に注目しつつ、水沢やMEJの仲間たちとのほっこりするやりとりも楽しみにしたい。
参照
※ https://realsound.jp/movie/2026/04/post-2366454.html
■放送情報
『LOVED ONE』
フジテレビ系にて、毎週水曜22:00~22:54〜放送
出演:ディーン・フジオカ、瀧内公美、八木勇征、綱啓永、安斉星来、川床明日香、草川拓弥、山口紗弥加
脚本:守口悠介、市東さやかほか
プロデュース:加藤達也
演出:松山博昭、並木道子
制作協力:AOI Pro.
制作著作:フジテレビ
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