黒木華の“裏の顔”、野呂佳代の“爆発力”、松下洸平の“表情” 配役の妙が光る『銀河の一票』

 黒木華が主演を務め、野呂佳代が共演する月10ドラマ『銀河の一票』が、4月20日よりカンテレ・フジテレビ系でスタートする。

 本作は、若くして政治の世界で生きてきた女性と、市井に生きる女性がタッグを組み、都知事を目指して奮闘する50日間の物語を描く“選挙エンターテインメント”。『しずかちゃんとパパ』(NHK BS)などの蛭田直美が脚本を手がけるオリジナル作品で、チーフ監督を『ひらやすみ』(NHK総合)の松本佳奈ら、プロデュースを『エルピス—希望、あるいは災い—』(カンテレ・フジテレビ系)の佐野亜裕美が務める注目作だ。

 黒木が演じるのは、政治家の不正を密告する告発文をきっかけに、すべてを失った与党幹事長の娘で秘書の星野茉莉。茉莉は不正疑惑を隠ぺいし、自身に冷酷な仕打ちを与えた父への復讐も兼ねた都知事選で、“選挙参謀”として戦っていく。

 真面目で大人しそうな雰囲気を持つ茉莉は、近年、出演作が絶えない黒木の得意とする役どころのひとつ。ただし、黒木が演じる“大人しい女性”は、一筋縄ではいかないというのが特徴で、一見、騙しやすそうに見えるのだが実は情熱的、もしくは腹の底にどす黒いものを秘めているという“裏の顔”がある。

 『下剋上球児』(2023年/TBS系)で演じた野球部部長の家庭科教諭・山住香南子は「野球バカ」と揶揄されるほどの野球好き。ここでもふんわりとした雰囲気とは裏腹に選手の情報をストーカー並みに調べ上げていた。さらに、大切な三重大会の決勝の前に右脇腹を骨折してしまうが、強行復帰する根性を見せている。山住の熱意が“弱小野球部”と呼ばれていた越山高校の野球部員たちを引っ張り上げる要因の一つになっていたのは間違いない。

 山住には熱血漢的な迫力があったが、NHK大河ドラマ『光る君へ』(2024年)で演じた道長(柄本佑)の妻・倫子には、ただならぬ“女の怖さ”があった。道長の気持ちが自身に向いていないことに気付いた倫子は、もう一人の妻・明子(瀧内公美)とは別の女の存在を疑い、穏やかな笑顔を見せながら目は笑っていないという女性の機微を見事に表現してみせた。

 果たして、茉莉の“裏の顔”はどのようなものなのか。ストーリーの展開とともにその顔が明らかになる瞬間に期待したい。

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