日向坂46 大野愛実が“逸材”である理由 『ラジオスター』でも証明した圧倒的な表現力

 大野愛実が、日向坂46のアイドルとして、またモデルとしてだけでなく、俳優としても勢いを見せ始めており、まさに八面六臂の活躍を見せている。

 大野は2025年3月に日向坂46に加入した五期生メンバーで、この春に高校を卒業したばかりの現在18歳。2026年1月にリリースされた16thシングル表題曲「クリフハンガー」でセンターに抜擢された。さらに、3月にはファッション誌『CanCam』の専属モデルに就任。そして現在放送中の夜ドラ『ラジオスター』(NHK総合)では初めてのドラマ出演を果たすなど、加入から1年弱とは思えないエースとしての存在感を放っている。

 彼女の最大の魅力は、表現力だ。「クリフハンガー」のMVやライブ映像がその最たる例だが、それは『ラジオスター』においても遺憾なく発揮されている。能登を舞台にした本作で大野が演じているのは、中学2年生の小野まな。祖母の家が大阪にあり、地震ののちに半年間だけ大阪の学校へ転校していた経験から、「卒業後は能登を離れ、大阪の高校へ通いたい」と考えている役どころだ。

 大野は現在までに、初登場を飾った第2回、小野家がフィーチャーされる第2週の第7回、第8回に登場。第8回においてはNHK ONEのサムネイルを飾るほどのメイン回となっている。母親役に常盤貴子、父親役に風間俊介というベテランに囲まれた、プレッシャーも計り知れない状況下。それでも、夢を追いかける真っ直ぐな思いと戸惑い、心の葛藤が混ざり合った複雑な心情の機微を、表情で、声で、全身を使って表している。

 印象深いのは、父・政博(風間俊介)が作った炊き出しの豚汁を、まなが口にするシーン。肩を震わせ啜り泣くまなは、あの日の父の行動の真意を理解する。それに政博が涙し、さくら(常盤貴子)が寄り添う、家族にとっても、週の着地としても大事な場面だ。主演の福地桃子や甲本雅裕と並ぶとまだ初々しさは残るものの、これが初のドラマ出演とは到底思えない、未来に期待したくなる堂々とした演技である。

 常盤貴子もインタビューの中で、現場での振る舞い方や芝居を吸収しようとする大野について、「現場でみんなからすごく愛されていましたよね。『逸材』と言われる所以がここにあるんだなと(笑)! 愛実ちゃんが娘で良かった! 一緒にいられて楽しかったです」とコメントしており、大野には人を惹きつける求心力があることがよく分かる(※)。

常盤貴子、『ラジオスター』“娘”大野愛実を大絶賛 「一緒にいられて楽しかったです」

NHK夜ドラ『ラジオスター』で小野さくら役を担当する常盤貴子のインタビューコメントが公開された。  本作は、能登を舞台に、予算…

 また劇中には、小野家の“公開家族会議”となった場面で、まなが「異議あり!」「親の夢のために私の夢は諦めろってこと?」と思春期特有の反抗心をあらわにするのに対し、さくらが「この子、口が達者で……」とリスナーに説明するシーンがある。実際に演じる大野も“口が達者”なことが、おひさま(日向坂46ファンの呼称)の間で改めて話題になっている。

 元々日向坂46の大ファンで、好きなことの話題になるとマシンガントークを披露するオタク気質の大野。今年1月に初のラジオパーソナリティを務めた『日向坂46・大野愛実のオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)でも、好きなことについて無限に話していられるような好奇心溢れる放送を届けていた。

 一方で、4月7日に『ラジオスター』のプロモーションで出演した『午後LIVE ニュースーン』(NHK総合)では、アナウンサー陣も驚くほどの落ち着いた丁寧な話し口調で、ドラマの魅力を伝えていたのだ。

 まるで子役時代から活動し、長いキャリアを持つ俳優のような――そんな器の大きさも垣間見せながら、彼女の豊かな想像力や読解力が、今の見事な表現に繋がっているのだと感じる。

 すでに日向坂46全体を牽引する存在になりつつある大野愛実。卒業生では齊藤京子や加藤史帆、現役では小坂菜緒が俳優として活躍するメンバーに挙げられるが、それに次ぐ“逸材”として、俳優業においても想像の遥か上を行く飛躍を見せてくれるかもしれない。

参照
https://realsound.jp/movie/2026/04/post-2362870.html

■放送情報
夜ドラ『ラジオスター』
NHK総合にて、毎週月曜~木曜22:45~23:00放送
出演:福地桃子、甲本雅裕、常盤貴子ほか
作:小寺和久
音楽:田渕夏海
主題歌:MISIA「舟いっぱいの幸を」(詞・曲:松任谷由実)
制作統括:福岡利武
プロデューサー:松木健祐
演出:一木正恵、小野見知、土井祥平、原田氷詩
写真提供=NHK

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