渡邊圭祐、映画単独初主演作で深めた“地元愛” お渡し会でのファンへの“お願い”も

俳優・渡邊圭祐が、今秋全国順次公開予定(3月20日よりイオンシネマ釧路先行公開)の映画『2126年、海の星をさがして』で、自身にとって初となる映画単独主演を飾る。本作では、北海道・釧路市を舞台に、大ヒットゲームの続編舞台を地元へ誘致しようと奮闘するゲームオタクの青年・巌役を担当。さらに、4月29日には、大ヒットコミックの実写映画化となる『SAKAMOTO DAYS』の公開も控えている。福田雄一監督が手がけるアクションの多い本作に、渡邊はアルバイトとして雇われた殺し屋・勢羽夏生役として出演し、新たな一面を見せた。また、3月上旬には、同作のロケ地でもあった神戸で撮影された「渡邊圭祐 2026.4-2027.3 カレンダー」の発売も決定している。
今回のインタビューでは、釧路での合宿のように温かい撮影秘話から、『SAKAMOTO DAYS』での過酷なアクション現場での経験、そしてカレンダー発売に伴う対面イベントに向けたファンへの率直なリクエストまで、多彩な魅力を見せる渡邊の“今”に迫った。
単独初主演で再確認したブレない軸
――映画単独初主演とのことですが、実際にやってみていかがでしたか?
渡邊圭祐(以下、渡邊):あまり普段と変わらなかった気がします。もちろん嬉しいことですし、責任もありますけど、「みんなで作ること」自体は変わらないのかなって。ただ、自分が引っ張るタイプではないんだな、というのは再認識しました。それでも、主人公は必然的に描かれるものが多いじゃないですか。そういう意味で、他の方々が芝居をするときに、僕からいろいろと抽出してもらえるように、軸としてブレないように、というところは意識していました。

――主人公って、意外と受けの芝居が多くなりますよね。
渡邊:結果的にそうなんですよね。意外と振り回されることが多いので、内側でグゥーッと感じるものがあったりして。いろいろと考えることが多いなと思いました。
――台本を読んだ印象は?
渡邊:「どうなるんだろう」と思う部分が多々ありましたし、巌だけじゃなく、全員の成長や人生の転機になるようなことが描かれているなと。巌としては、中学時代から止まっていた時計が動き出す。すごく前向きになれる作品ですし、「どうやって釧路を盛り上げていくんだろう」というワクワクがありました。全編、釧路市で撮影するということだったので、「釧路のスポットをどうはめ込むんだろう」「釧路ってどんな空気なんだろう」と、すごく楽しみでした。
――実際、撮影に入ってみていかがでしたか?
渡邊:とても素敵なところでした。世界三大夕日に選ばれているなんて知らなかったですし、素敵な人たち、素敵なお店があって。その一方で、ビル一棟まるまる閉鎖されている、みたいな場所が結構多いんです。駅前もそうだし、飲み屋街にもそういう建物がすごく多かったので、これを機にインバウンドなり、日本の観光客なり、行く人、住む人が増えたらいいなと思いました。僕らみたいな歳の人たちって、きっとないものねだりで札幌に出てみたり、東京に出てみたり、釧路より都会に行って、「いろんな情報にあふれた中で過ごしたい」という思いが強いと思うんです。でも、本作を観て、「やっぱり釧路って素敵なんだな」と再確認してもらえたらうれしいです。

――そこは映画の内容ともリンクしていますね。
渡邊:もしかすると、こういう作品だからこそ、そう思えたのかもしれないです。ただ“釧路で映画を撮りました”というだけだったら、ここまでは思えていないかもしれない。「釧路を盛り上げよう」という思いでゲームのロケ誘致に奮闘する役で、いろんな場所で撮影したので、役として、実際そうなったらいいなって、すごく思っちゃいました。
――ただのロケ地ではなかったと。
渡邊:今思えば、本当に地元みたいな感じで過ごしていた気がします。夜、ふらっと「暇だから居酒屋行こう」みたいな。魅力的なお店が多かったので、炉端焼き屋さんだったり、「ここ旨かったよ」って、みんなで情報をシェアしていました。撮影はわりと早い時間に終わっていたので、毎日飲んでいました(笑)。スタッフさんたちが泊まっている宿舎にお邪魔したりもして、サークルの合宿のような感覚でした。

――東京と行ったり来たりの撮影だったんですか?
渡邊:トータル2、3週間だったと思いますけど、一度帰っただけで、ほとんど釧路に行きっぱなしでした。こんなに一カ所に留まって、長期で撮影したのは初めてだったので、すごく楽しかったです。ただ、自宅に帰った時にはやっぱり「自分家(じぶんち)だぁ」とは思いました(笑)。それくらい、住み良い家を作っているつもりなので。それに僕、荷物が増えるのが嫌で、地方に行く時に着替えをほとんど持っていかないんですよ。今回は現地調達が難しかったので、「やっと違う服が着れる!」という喜びもありました。
――なるほど(笑)。小林聡美さんとは親子役ですが、お芝居で対峙してみていかがでしたか?
渡邊:共演は2度目なんですが、前回は“ガッツリ2人で”というシーンがなかったので、楽しかったです。巌の中で、ブレないようにしていた枠から外れる瞬間が何カ所かあるんです。たとえば「変身」のシーンとかは、小林さんが演じるお母さんのやり方というか、チョケ方みたいなものを、巌のエッセンスとしてもらうようにしていました。「この母にして、この子あり」みたいな繋がりが見えたらいいな、と。

――あの変身ポーズは、やはり渡邊さんが“仮面ライダー”だから?
渡邊:これはもう監督の遊び心ですね。衣装合わせのときの会話は、それしか記憶にないですから(笑)。嬉しそうに「変身、どうします?」と聞かれたので、「特に考えてなかったですけど、何かありますか?」とお話して。「一番わかりやすいのは昔のやつか」ということで、せっかくだからとキレよくやり切りました。でも、小林さんのお芝居を見ていると、面白くて自然と笑っちゃいますよね。「近所の人が炊飯器を閉めたら、おっぱいを挟んじゃった」と笑いながら言っているシーンがあるんですけど、あそこは最高だなと思いました。映像で観るとつられ笑いしちゃうので、よくあのとき、真顔で芝居ができたなと自分を褒めてあげたいです。
――もともと台本にあるセリフなんですか?
渡邊:ありました。本当はあのあと、聡美さんが咳き込むんですよ。そのあと僕がビールを飲んで「もし誘致が決まったら」とバーッと喋って、高笑いをして咳き込むっていうオマージュみたいなことをやったんですが、思いっきりカットされていてびっくりしました(笑)。
――(笑)。本作は、食べるシーンもすごく多いですよね。
渡邊:家で食べた真ダラのフライもそうですし、撮影で食べさせてもらったものは全部美味しかったです。ただ、居酒屋のシーンはまとめて撮ったので、実はあまり箸が進んでいないんです(笑)。(葵)わかなちゃんがいい食べっぷりでザンギを食べてくれて、救われました。釧路には「ザンタレ」というタレで食べるザンギがあって、それもすごく美味しかったです。

――あらためて、巌役を演じて感じたことはありますか?
渡邊:巌は一念発起して、地元を盛り上げるために誘致を先導する。そういうイベントや行事に自分の意思で参加することは、人生の経験としてすごく大事だなと思いました。でも、実際には「何そんな真面目にやってんの?」と思われたくないとか、学生時代は友達の目を気にしちゃうんですよね。それに、“やらされること”も多いと思うんです。単位のためにとか、授業の一環とか。もちろん、自分から楽しんでやっていらっしゃる方もたくさんいるとは思いますけど、自分の意思でガンガン動いていく姿勢を持っていてほしいなと思いました。
――同じことをやるにも、マインドの違いで得られるものがまったく違いますよね。
渡邊:僕は、それを留学したときにすごく実感しました。勉強していたときの英語はあんなに入ってこなかったのに、自分の意思でお金を払って行った先では、自然と身についてくる。そういう環境に身を置くことも大事だなと思っています。






















