『江戸川コナン失踪事件』は激レアエピソード 唯一のコナン“記憶喪失”を内田けんじが描く

1月23日の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で『名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 〜史上最悪の二日間〜』(以下、『江戸川コナン失踪事件』)が放送される。
2026年テレビ放送30周年を迎える『名探偵コナン』。劇場版シリーズが毎年圧倒的な興行収入を記録し、近年では公開のたびに興行収入100億円を突破する国民的推理アニメシリーズとして屈指の人気を誇る作品である。今回『金曜ロードショー』ではテレビ放送30周年を記念し、2週連続で『名探偵コナン』のアニメスペシャルを放送。今回はその第2弾として『江戸川コナン失踪事件』が放送される。
『江戸川コナン失踪事件』は2014年に『金曜ロードショー』で放送されたアニメオリジナル作品。本作の脚本は映画『鍵泥棒のメソッド』で監督・脚本を担当した内田けんじが担当。その内容も『鍵泥棒のメソッド』の後日談のような形となっているだけでなく、『鍵泥棒のメソッド』の登場人物が一部キャストはそのまま同役で登場する。

本作最大の特徴はそのタイトルの通り、“江戸川コナンが失踪する”という部分にある。毛利蘭、灰原哀とともに銭湯に出かけたコナンが、ひょんなことから記憶喪失になり、そのまま怪しげな男たちに連れ去られてしまう。その男たちの正体とは伝説の殺し屋であるコンドウ、そして裏社会に精通し持ち前のアドリブでピンチを切り抜けるタツ。やがて裏社会の人間たちの思惑に、コナン、蘭、灰原たちが巻き込まれることとなる。とりわけコナンが記憶を失うということはアニメ、劇場版シリーズでもいまだかつてこの『江戸川コナン失踪事件』でのみ起こった事象である。新一が記憶喪失となったアニメ「殺人犯、工藤新一」や、蘭が記憶を失った劇場版『瞳の中の暗殺者』など、これまでもアニメ・劇場版シリーズでは登場キャラクターが度々記憶を無くすことがあったが、コナンがコナンの姿で記憶を失うストーリーはこの作品ならではの要素。普段はクールに事件を解決するコナンが素の小学1年生として過ごす姿はこれまでにない新鮮な味わいとなっている。
上述の通りこの『江戸川コナン失踪事件』と『鍵泥棒のメソッド』は関係の深い作品だ。『鍵泥棒のメソッド』は売れない役者・桜井と伝説の殺し屋・コンドウをめぐるサスペンスコメディ。本作でコナンが記憶を失うシーンは『鍵泥棒のメソッド』からかなり直接的に引用されており、他にも様々な場面で『鍵泥棒のメソッド』のシーンや設定を引用・再現している。『鍵泥棒のメソッド』を鑑賞していれば本作をより楽しみ尽くすことができそうだ。特に『鍵泥棒のメソッド』の空気を踏襲したサスペンスらしい緊迫した空気感は、アニメシリーズや劇場版の『名探偵コナン』とはまたひと味もふた味も異なる大人なテイストに作品を昇華している。
もちろん『名探偵コナン』、特に劇場版シリーズの空気感もこの作品には盛り込まれている。序盤でコナンを誘拐した車を追う阿笠博士と灰原が乗るビートルによる迫力のカーチェイスや終盤の爆弾テロ描写には、近年回を追うごとに迫力を増す劇場版シリーズの流れを感じることができる。中盤には灰原による運転描写などこの作品でしか観ることのできないキャラクター描写もあり、コナンフリークとしても見逃せない1作となっている。特に本作は地上波のアニメスペシャルということもあり、視聴できる環境は限られていた。近年コナンにハマったという人こそ、このタイミングでぜひチェックしてほしい。
■放送情報
『江戸川コナン失踪事件 史上最悪の二日間』
日本テレビ系にて、1月23日(金)21:00~22:54放送
声の出演:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、山口勝平、緒方賢一、林原めぐみ、香川照之、広末涼子
原作:青山剛昌(小学館『週刊少年サンデー』連載中)
監督:山本泰一郎
脚本:内田けんじ
音楽:大野克夫
©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 2014






















