中村倫也と一緒に“夢”を追う金曜夜がやってきた! 『DREAM STAGE』は“本気”のドラマに

どこか懐かしくて温かくも、令和らしいピリッとしたスパイスも感じられるドラマが始まった。金曜ドラマ『DREAM STAGE』(TBS系)のことだ。
「K-POPアーティストを目指す人間は世界中で100万人以上。そのなかで練習生になれるのが約1200人。さらにデビューして食っていけるのは、たった数組。つまり10万人に1人だ。厳しい椅子取りゲームの世界で、残りもののお前らなんかが生き残れるわけがない」
ここ数年は、そんな厳しい言葉で誰かを鼓舞することも、どこかためらわれるような空気が漂っていたことに気がつく。無駄を省き、無理をせず、効率よく生きるための選択肢は増えた。どこか「頑張ること」よりも、「ありのまま」を受け入れ合うことに意識が向いていたようにも思うのだ。しかし、そうした空気感が強くなるほど、むしろ「自分は何に本気になりたいのか」「何を大切にして生きたいのか」という問いが胸に突き刺さる。
自分が自分らしく生きるために、人は何かを成し遂げたいと願う。だが、誰もが頑張れば何者かになれるというほど、世界は優しくない。それでもなお夢を追いかける意味がある。そんなメッセージを届けてくれる、新しく洗練された“スポ根”ドラマとなる予感だ。
ドキュメンタリーとフィクションの化学反応が見せるとびきり大きな夢

物語の中心にいるのは、世界的なK-POPアーティストを目指す、7人組ボーイズグループのNAZE(ネイズ)。だが、主人公はそのメンバーではない。彼らをプロデュースする吾妻潤(中村倫也)だ。しかも、この吾妻という男、「元」がつく天才音楽プロデューサー。まだ詳細は語られていないが、とある事件によって業界を追われ、夢の舞台から距離を置きながら生きている男である。
「厳しい椅子取りゲーム」の世界から、弾き飛ばされた人間がどんな末路をたどるのか。業界を追放され、借金1000万円を抱えている吾妻が誰よりも知っている。そんな彼にとって、叶うかどうかわからない大きな夢を追いかけることは、もはや「人生の無駄」。端から夢など見ず、現実的な日々を過ごすほうがよっぽどかしこい選択だと言わんばかりだ。
「叶わない夢のために、若さを無駄にするな」
落ちこぼれボーイズグループと言われているNAZEに放つ言葉は辛辣で、「スクワット100回!」と容赦なく追加される筋トレはもはや基礎練習と言うよりも“ふるい落とし”に近い。だが、一見すると突き放すような言葉に聞こえても、その奥には夢を信じたからこそ味わった挫折と後悔を、彼らには背負わせたくないという親心にも近いものが最初から滲んでいるように思えた。

それでも、NAZEのメンバーは諦めずに食らいついていく。第1話でフィーチャーされるたのは、人一倍デビューを懇願するキムゴンのバックグラウンド。おそらくここから1人ひとりNAZEのメンバーにスポットライトが当たっていくのだろう。彼らの役名は本名だ。実際に、3年がかりでアジア各国から選抜された7人は、今まさにデビューを目指しているという。
近年、オーディション番組などを通じて、アーティストたちがどれほどの努力を重ねて夢のステージに立つことができるのかを、私たち視聴者は知っている。その葛藤や成長を伴走するように見届ける体験は、すでに多くの人にとって身近なものになった。だからこそ、『DREAM STAGE』が描こうとしているのは、ドキュメンタリーの熱量とフィクションならではの景色がシンクロした、とびっきり大きな夢なのだ。





















