レオス・カラックス監督作『汚れた血』4Kレストア版の予告編公開 山口馬木也のコメントも
2026年1月10日より全国公開されるレオス・カラックス監督作『汚れた血』4Kレストア版の予告編が公開された。
カラックス監督の長編第2作目となる本作は、1986年度ルイ・デリュック賞をはじめ、第37回ベルリン国際映画祭のアルフレッド・バウアー賞(主に若手監督に与えられる銀熊賞、初回受賞作)、セザール賞3部門ノミネート(主演女優賞、新人女優賞、撮影賞)など高く評価された。
舞台は、愛のないセックスで感染する病気が蔓延する近未来のパリ。父の不可解な死の後、アレックス(ドニ・ラヴァン)は父の友人マルク(ミシェル・ピコリ)から犯罪に誘われ、マルクの愛人アンナ(ジュリエット・ビノシュ)に魅かれていく…….。
ドニ・ラヴァンが主人公アレックスを演じ、アレックスの憧れの女となるヒロイン・アンナ役をジュリエット・ビノシュが担当。そのほか、ジュリー・デルピー、ミシェル・ピコリらが共演に名を連ねている。
公開された予告編は、「アン・ドゥ・トロワ」ラジオのチャンネルをまわし、ベンジャミン・ブリテンが作曲した「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」第8変奏「葬送行進曲」がかかり幕を開ける。恋人のリーズ(ジュリー・デルピー)をバイクにのせてバイクを走らせるアレックス。「もし君とすれ違ってしまったら世界全体とすれ違うことになる」と言うアレックスとアンナの邂逅、何者かに見張られているマルク、銃を構えた警察に取り囲まれるアレックス、強い意志をたたえた瞳からこぼれる涙、頬についた血の温もりを確かめるように手を添えて走るアンナなど、愛が加速するアレックスのアンナへのひたむきな愛とスピードが感じられる映像となっている。
あわせて、『侍タイムスリッパー』で主演を務め、ドラマや舞台で活躍する俳優・山口馬木也からの推薦コメントも到着。山口は1988年の日本初公開当時、本作に多大な影響を受けたそうで、「この作品『汚れた血』は、自身が役者を目指すきっかけになった作品です。元々は火吹き芸人としてストリートで生きていた彼を、監督のレオス・カラックスが自分の分身であると評し主演に抜擢したそうです。そんなドニ・ラヴァンに当時高校生だった僕は多大な影響を受けました。映画の舞台となったパリに行き、劇中で彼が着ていた革ジャンを探し、乗っていたバイクに憧れ、ストリートで音楽をやり……そして役者の道を志しました。あれから30年以上経ちますが、今でもこの映画は色褪せず、そしてドニ・ラヴァンへの憧れは薄れません。この機会に是非多くの方に触れて欲しいです!」と熱く語っている。
■公開情報
『汚れた血』4Kレストア版
2026年1月10日(土)よりユーロスペースほか全国劇場公開
監督・脚本:レオス・カラックス
撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ
出演:ジュリエット・ビノシュ、ドニ・ラヴァン、ミシェル・ピコリ
配給:ユーロスペース
1986年/フランス/カラー/120分/DCP/原題:Mauvais Sang/日本語字幕:松浦寿輝
公式サイト:https://carax4k.com