『リプライズ』『オスロ、8月31日』も 『ヨアキム・トリアー“オスロ三部作”劇場公開決定

 オスロの街を舞台にしたヨアキム・トリアーの初期監督作品群“オスロ三部作”を一挙上映する特集上映『ヨアキム・トリアー オスロ三部作』が、2026年2月13日よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほかにて全国順次開催されることが決定した。

 トリアーは、“オスロ三部作”の1作目にあたり、長編デビュー作となった『リプライズ』でノルウェーのアカデミー賞と言われるアマンダ賞の最優秀作品賞、監督賞、脚本賞を受賞。続く『オスロ、8月31日』が第64回カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品された。

 その後初の英語作品でイザベル・ユペールを主演に迎えた『母の残像』、異色のホラーとして賞賛された『テルマ』と着々とキャリアを重ね、2021年、「オスロ三部作」の最終作として第74回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映された『わたしは最悪。』で、主演のレナーテ・レインスヴェが女優賞を受賞。アカデミー賞も2部門でノミネートを果たし、日本でもヒットを記録した。

 そして2025年、最新作『センチメンタル・バリュー』が第78回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した。

 本企画で上映される“オスロ三部作”は、単に同じ都市を舞台としているのではなく、「記憶とアイデンティティの揺らぎ」、「もし別の選択をしていたなら」という思考とトリアー監督がデビュー以来一貫して探究してきたテーマが、3人の主人公を通して結晶した、彼の作家性を最も明瞭に示すシリーズとなっている。また、映画という媒体が持つ「反復/再演」の力が交差する、独特の語りの構造も三部作を貫いている。

 なお、『リプライズ』と『オスロ、8月31日』の2作品は、日本初の劇場ロードショー公開となる。

 あわせて公開されたメインビジュアルは、3作品のスチルを配置。それぞれのスチルはカラーとモノクロの部分に分かれており、トリアー監督の特徴である“ひとつのショットに複数の時間が宿る”という作家性が視覚的に体現されている。

■公開情報
『ヨアキム・トリアー オスロ三部作』
2026年2月13日(金)Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次上映

<上映作品>
『リプライズ』
出演:アンデルシュ・ダニエルセン・リー、エスペン・クロウマン=ホイネル、ヴィクトリア・ヴィンゲ、オッド=マグヌス・ウィリアムソン
監督:ヨアキム・トリアー
製作:カーリン・ユルスル
脚本:エスキル・フォクト、ヨアキム・トリアー
撮影:ヤコブ・イーレ
音楽:オーラ・フロッタム
提供:JAIHO
配給:グッチーズ・フリースクール
2006年/ノルウェー/106分/R15+
©Spillefilmkompaniet 4 1/2

『オスロ、8月31日』
出演:アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ハンス・オラフ・ブレンネル、マリン・クレピン、イングリッド・オラワ、ヨハンナ・ヒェルヴィック・レダン、レナーテ・レインスヴェ
監督:ヨアキム・トリアー
製作:ハンス=ヨルゲン・オスネス、ジグべ・エンドレセン
脚本:エスキル・フォクト、ヨアキム・トリアー
撮影:ヤコブ・イーレ
音楽:オーラ・フロッタム
提供:JAIHO
配給:グッチーズ・フリースクール
2011年/ノルウェー、スウェーデン、デンマーク/94分/PG12
©Motlys AS / Norway

『わたしは最悪。』
出演:レナーテ・レインスヴェ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー
監督:ヨアキム・トリアー
製作:トマス・ロブサム、アンドレア・ベレントセン・オットマール
脚本:エスキル・フォクト、ヨアキム・トリアー
撮影:キャスパー・トゥクセン
音楽:オーラ・フロッタム
配給:ギャガ
2021年/ノルウェー、フランス、スウェーデン、デンマーク/128分/R15+
©2021 OSLO PICTURES - MK PRODUCTIONS - FILM I VÄST - SNOWGLOBE - B-Reel – ARTE FRANCE CINEMA

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