波瑠×筒井真理子の涙なしには観られない親子の愛 『フェイクマミー』薫の最後の親孝行
また聖子は契約が終了した途端に薫が何もなく社会に放り出されることを心配していたが、茉海恵は「同じ釜の飯を食べたら家族」を地で行く人だ。以前、薫が聖子の検査入院に付き添いたいと休暇を申し出た際に快諾した茉海恵。薫が実家で聖子の看病をしつつ、ニセママを続けられる方法を提案をしたのも彼女だ。茉海恵は薫のことも家族の一員だと思っているからこそ、その家族である聖子も大切にするし、理解してもらうことを諦めなかった。
茉海恵は聖子を自宅に招き、食事を振る舞う。もしかしたら聖子が結婚にこだわっていたのは、そう遠くない未来に自分がいなくなって一人になる娘の将来を案じていたからなのかもしれない。だが、薫が竜馬(向井康二)や智也(中村蒼)も含め、大勢の人から支えられていることに気づき、安心したのではないだろうか。数週間後、聖子は薫たちに見守られながら天国へと旅立った。
あらかじめ、聖子がいろはに渡してほしいと頼んでいた手紙を薫がみんなの前で読むシーンは涙なしには観られない。同調圧力にも負けず、自分の信じる道を切り開いてきた薫。聖子はそんな娘を誇らしく思う一方で、心配が絶えなかったのだろう。だが、茉海恵たちに会ったことでニセママになるという薫の選択も間違っていないと信じることができた。「あなたは自慢の娘です。あなたの母でいられて本当に幸せでした」と締め括られた手紙を薫が読み終わると、すかさず茉海恵といろはが抱き寄せ、竜馬が優しく見守る。その光景はまさに家族だった。
ただ薫と茉海恵がやっていることを世間に認めてもらうのは至難の業だ。2人はさゆり(田中みな実)に真実を打ち明けたが、理解は得られなかった。そんな中、週刊誌に“まみえる”こと茉海恵の隠し子が柳和学園に不正入学していたという記事が掲載され、学校にマスコミが押しかける。おそらくリークしたのはさゆりではなく慎吾(笠松将)だろう。茉海恵の会社が上場するのを大人しく待っていた慎吾。その目的は、「RAINBOWLABO」の株を保有する会社を買収し、もろとも三ツ橋食品の子会社化することだった。両親の意向に屈してさゆりとの結婚を選んだにもかかわらず、「自分のものを手元に戻したいと思うのは当然でしょ」と茉海恵もいろはも自分の支配下に置こうとする慎吾こそ強欲で身勝手だ。柳和の三羽烏が薫たちの味方になってくれそうなことだけが唯一の希望だが……果たして。
「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」第1回大賞作をドラマ化。正反対の人生を歩んできた2人の女性が、子どもの未来のために“母親のなりすまし”という禁断の契約を結ぶ。
■放送情報
金曜ドラマ『フェイクマミー』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:波瑠、川栄李奈、向井康二(Snow Man)、中村蒼、野呂佳代、池村碧彩、橋本マナミ、中田クルミ、 津田篤宏(ダイアン)、筒井真理子、利重剛、若林時英、宮尾俊太郎、朝井大智、筧美和子、浅川梨奈、笠松将、田中みな実
脚本:園村三
演出:ジョンウンヒ、嶋田広野、宮﨑萌加
主題歌:ちゃんみな「i love you」(NO LABEL MUSIC / Sony Music Labels Inc.)
プロデュース:韓哲、中西真央、唯野友歩
©︎TBS
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