円井わん、『ばけばけ』髙石あかりとの“コミカルさ”の秘訣は「お芝居の波長が合う」
2025年度後期(大阪制作)NHK連続テレビ小説『ばけばけ』に出演している円井わんのインタビューコメントが公開された。
朝ドラ第113作目となる本作は、松江の没落士族の娘・小泉セツをモデルにした物語。外国人の夫、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に、「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心の物語に光をあて、代者として語り紡いだ夫婦の姿が描かれる。主人公・松野トキを連続テレビ小説初出演となる髙石あかり、トキの夫ヘブン役をトミー・バストウが演じる。
円井が演じるのは、主人公・トキ(髙石あかり)の幼なじみ・野津サワ。元下級武士の娘で貧しい家に生まれ、いつか不自由ない生活を夢見る家族の期待を背負い、安定した生活を手に入れるため教師を志す。トキのことをありのまま受け入れてくれる、唯一無二の親友だ。
円井は出演が決まった時の気持ちを「すごくご縁があるなぁと思う方々とご一緒できて、出雲の神が『ばけばけ』に呼んでくれたんだとつくづく思いました。小泉八雲さんの大ファンで怪談好きな母の影響で私も怪談が大好きだったり、2019年に呼んでいただいたエストニアの映画祭に今作の演出の村橋さんも参加されていたり。会えそうでなかなか会えなかった髙石あかりちゃんともやっと会えて、散りばめてきたものが結びつく瞬間がたくさんある作品だなと思いました」と語った。さらに、撮影現場の様子について、「毎日みんなとめっちゃ雑談しています。岡部(たかし)さんがしてくれる下積み時代の現場の話が怪談ぐらい怖いんですよ。ギャー! と悲鳴をあげながら聞いています」と笑った。
演じるサワについては、「サワはいい子でかわいいんです。めっちゃ人間! という感じがしますね。人間味にあふれていて誰もが共感できる部分を持っている子です」とコメント。「達観しているところもあるので、風変わりなトキに視聴者の方が『うん?』となりそうなシーンでも、サワがちゃんと『そうだよね。トキはそういう人だよね』と受け止めています」と親友なりの役割を意識していることも語った。
トキ役の髙石とは今回が初共演となるが、「お互いのマネージャーさんを含めた4人で焼肉に行ったりしてすっかり仲良くなりました。親友役なので、現場では「お疲れ!」みたいな感じのハグをよくするようにしています」と語った。また、トキとサワのコミカルなやりとりについては、「お互い真剣にトキとサワを演じていて特にコミカルにやろうとは思っていませんが、やっぱり脚本が面白いのと、2人のお芝居の波長が合うのがコミカルさにつながっているかもしれません」と明かした。
松野家については「サワは松野家に対して『はぁ〜(ため息)、仕方ない家族だな』と思いながらも、自分の家族のように慕ってる感じもします。松野家を見ていると幸せの形ってお金とかそういうところだけではないんだなと感じるので、ある意味理想の家族なのかも」と語るが、一方で「私自身は司之介さん最低〜とよく思うのですが(笑)」と笑う。
遊女のなみに対しては、「(サワは)彼女をめちゃめちゃ嫌いたいわけではないんだろうなと感じます。だから英語を教えてと言われて教えるんですよね(第5週 21回)。でも遊女に対しての偏見は強く持っているので、この先なみとサワがどんな関係になっていくのか興味深いです」と期待を寄せた。
さらに円井は、撮影して印象的だったシーンとして第3週 15回のトキが取り乱すシーンを挙げ、「トキの『取り乱したいんだけど、取り乱し方がわからんの』というセリフ、あれはちょっと本当に泣いちゃいました。サワとしては泣こうとしていなかったんですけど、勝手に涙があふれてしまって...。『上手に取り乱せちょるよ』なんて言うことも、普段ないじゃないですか。こういう慰め方もあるのかと、脚本を読むたびに人間勉強をしている感覚です」と語った。また、スタッフの力も大きかったそうで「撮影時にスタッフさんが感情の引き出しを待ってくれたのも印象的でした。段取りと本番が違うことになっても役者の出すものを否定せずに見守ってくれるので、すごくアクティブに試せるんです。出てきたものを引っ込めずに芝居できるいい現場です」と撮影現場の雰囲気を明かした。
そして、今後のサワについては「おサワは人に寄り添うことや人への優しさを改めて感じ取れるような役どころでもあるので、そういう部分にも注目していただきたいなと思っています」と語り、最後に「脚本家のふじきみつ彦さんは『何も起きない』と言っていましたが、めっちゃ起きるやないか! となる作品です(笑) 日常さえもすごく笑えて泣けて、日常ってなんでこんなに面白いんだろうと思えるんですよね。これ本当に朝ドラなのか!?︎ ちょっと見たことないんですけど! というシーンも出てくるので、視聴者の皆さんも絶対に流し見できないはず!」とメッセージを寄せた。
円井わん(野津サワ役)コメント
出演が決まったときの気持ち
すごくご縁があるなぁと思う方々とご一緒できて、出雲の神が『ばけばけ』に呼んでくれたんだとつくづく思いました。小泉八雲さんの大ファンで怪談好きな母の影響で私も怪談が大好きだったり、2019年に呼んでいただいたエストニアの映画祭に今作の演出の村橋さんも参加されていたり。会えそうでなかなか会えなかった髙石あかりちゃんともやっと会えて、散りばめてきたものが結びつく瞬間がたくさんある作品だなと思いました。出演が決まってもうすごくうれしくて、毎日みんなとめっちゃ雑談しています。岡部(たかし)さんがしてくれる下積み時代の現場の話が怪談ぐらい怖いんですよ。ギャー! と悲鳴をあげながら聞いています(笑)
サワについて
サワはいい子でかわいいんです。めっちゃ人間!という感じがしますね。人間味にあふれていて誰もが共感できる部分を持っている子です。達観しているところもあるので、風変わりなトキに視聴者の方が「うん?」となりそうなシーンでも、サワがちゃんと「そうだよね。トキはそういう人だよね」と受け止めています。
トキ役のあかりちゃんとは今回が初めましてですが、お互いのマネージャーさんを含めた4人で焼肉に行ったりしてすっかり仲良くなりました。親友役なので、現場では「お疲れ!」みたいな感じのハグをよくするようにしています。お互い真剣にトキとサワを演じていて特にコミカルにやろうとは思っていませんが、やっぱり脚本が面白いのと、2人のお芝居の波長が合うのがコミカルさにつながっているかもしれません。
サワは松野家に対して「はぁ〜(ため息)、仕方ない家族だな」と思いながらも、自分の家族のように慕ってる感じもします。私自身は司之介さん最低〜とよく思うのですが(笑)、松野家を見ていると幸せの形ってお金とかそういうところだけではないんだなと感じるので、ある意味理想の家族なのかも。サワもうらやましく思っているかもしれません。
遊女のなみに対しては、彼女をめちゃめちゃ嫌いたいわけではないんだろうなと感じます。だから英語を教えてと言われて教えるんですよね(第5週21回)。でも遊女に対しての偏見は強く持っているので、この先なみとサワがどんな関係になっていくのか興味深いです。
撮影して印象的だったシーン
第3週 15回のトキが取り乱すシーンです。トキの「取り乱したいんだけど、取り乱し方がわからんの」というセリフ、あれはちょっと本当に泣いちゃいました。サワとしては泣こうとしていなかったんですけど、勝手に涙があふれてしまって...。「上手に取り乱せちょるよ」なんて言うことも、普段ないじゃないですか。こういう慰め方もあるのかと、脚本を読むたびに人間勉強をしている感覚です。それに、撮影時にスタッフさんが感情の引き出しを待ってくれたのも印象的でした。段取りと本番が違うことになっても役者の出すものを否定せずに見守ってくれるので、すごくアクティブに試せるんです。出てきたものを引っ込めずに芝居できるいい現場です。
視聴者へのメッセージと見どころ
脚本家のふじきみつ彦さんは「何も起きない」と言っていましたが、めっちゃ起きるやないか! となる作品です(笑) 日常さえもすごく笑えて泣けて、日常ってなんでこんなに面白いんだろうと思えるんですよね。これ本当に朝ドラなのか!?︎ ちょっと見たことないんですけど!というシーンも出てくるので、視聴者の皆さんも絶対に流し見できないはず! いい意味で「どういうこと!?」となる物語をどうぞ楽しんでください。
おサワは人に寄り添うことや人への優しさを改めて感じ取れるような役どころでもあるので、そういう部分にも注目していただきたいなと思っています。『ばけばけ』を通して皆さんに「あなたはあなたのままで、とっくにすばらしい」と伝えられたらうれしいです。
■放送情報
2025年度後期 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜~金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴、小日向文世、寛一郎、円井わん、さとうほなみ、佐野史郎、北川景子、シャーロット・ケイト・フォックス
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
写真提供=NHK