『スター・ウォーズ』過去作との繋がりも 『マンダロリアン・アンド・グローグー』特報解説
『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』の特報映像解説
では、予告編をみてみましょう。まずビックリしたのは、最初に出てくるスターシップ。ディン・ジャリンたちの船ですが、これはレイザー・クレストと呼ばれる宇宙船です。しかしこの船はシーズン2で破壊されてしまいます。
なのでシーズン2の途中からシーズン3でディン・ジャリンたちはナブー・スターファイターを改造した戦闘機に乗っていました。しかしこの映画で新しいレイザー・クレストを手に入れたのでしょう。ナブー・スターファイターは高速の戦闘機なので操縦席しかない=収納スペースがない。なにか物を積んだり捕まえた奴らを運ぶにはレイザー・クレストのほうが適しています。わざわざこの船を復活させたということは、ディン・ジャリンたちがそのミッションにおいて何かを運ぶ必要があるからでは?
次に砂丘かなにかでディン・ジャリンとグローグーがストームトルーパーたちの動きを監視していますね。新共和国の依頼を受け帝国軍とことを構えるのでしょうか? これから奴らの基地に忍び込むのかな?
グローグーは今回、自分より小さい種族のアンゼラン人と行動を共にするようです。下水みたいなところを一緒に歩いたり、スピーダーみたな乗り物に一緒乗っているシーンもありますね。この小柄な種族は、メカの天才でドロイドの修理・改造職人。『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』でC-3POをいじったバブ・フリックもこのアンゼラ人です。『マンダロリアン』シーズン3では複数のアンゼラ人が出てきました。グローグーは彼らが自分と同じぐらい小さいので抱きついたりするのですが。
予告の23秒目。大スターの登場です! そう、シガニー・ウィーバー! 今回彼女が演じるのは、新共和国のウォード大佐と言われています。グローグーがフォースを使うのをみても驚かないので、ジェダイには慣れてますね。彼女はアデルフィという新共和国の責任者のようです。この基地にはXウィング・ファイターに乗るディン・ジャリンの盟友(?)かつ雇い主でもあるカーソン・テバ大尉がいるところです(この予告にはテバ大尉は出てきませんが本編には出てくるかな?)。きっと今回は彼女の依頼でディン・ジャリンたちは動くのでしょう。
41秒目。このコブラみたいな怪人は恐らくアマナマン。『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』においてジャバ・ザ・ハットの宮殿にいました。C-3POとR2-D2がルークのメッセージを持ってジャバ・ザ・ハットを訪ねた時に、ジャバがハン・ソロを手放すつもりがないと言って、カーボナイト凍結されたハン・ソロが映るシーンにチラっと登場します。まさかこのキャラが出てくるとは!(うーんマニアック!)
48秒あたりのアクション。この杖は? アニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち』のガラゼブ・オレリオス(通称ゼブ)でしょうか? 51秒目の宇宙船はUT-60D Uウィング・スターファイターと思われます。映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に出てきました。
52秒目。このマッチョなジャバ・ザ・ハット! これはジャバ・ザ・ハットの息子のロッタ・ザ・ハットのようです。2008年のアニメ映画『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』に出てきてキャラです。アソーカ・タノとも接点があります。57秒目でバトルドロイドとディン・ジャリンが戦いますが、このドロイドたちが守っている金庫(?)の紋章がジャバ・ザ・ハットたちの一族に関係するものです。したがってハット族から何かを盗もうとしているのかな? またアリーナみたいな場所が何回か出てきますよね。で。グローグーがポップコーンみたいなものを食べて観戦(?)するシーンもある。ハット族が運営する格闘技場みたいなところかな。
1分4秒目。僕が一番興奮したシーンです。『スター・ウォーズ』の中でもトップクラスに来る人気メカ、AT-ATです。四足歩行の戦車! 『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』に登場しました。
そもそも『マンダロリアン』というのは、『スター・ウォーズ』の中でも名作中の名作と言われる『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』からの引用が多いと思うのです。なぜなら本作においてボバ・フェット、ヨーダという超人気キャラがスクリーンデビューしたわけであり、ボバ・フェットからマンダロリアン、ヨーダからグローグーとつながるわけです。なのでここでAT-ATが出てくるのはすごく納得!
以上です。恐らく『マンダロリアン』のドラマシリーズを視ていなくても十分楽しめると思います。
ヘルメットを被った宇宙のガンマンが不思議な力を使う妖精みたいな子を連れて、銀河を支配下に置こうとする帝国と戦う、ということだけわかっていればあとはOK。ドラマ版は宇宙船同士のバトル回があるかと思えば、宇宙海賊との銃撃戦、マンダロリアン軍団対帝国軍の白兵戦など、毎回毎回あらゆるタイプのアクションを見せてくれるサービス満点なエンターテインメント。きっとその面白さを映画でも味あわせてくれるでしょう。あとドラマの『マンダロリアン』は怪獣と戦うエピソードも多いので、映画版でも巨大怪獣を出してほしい。
ディン・ジャリンを演じているのはペドロ・パスカル。彼はヘルメットをとらないという設定なのでほとんど素顔をみせないわけですが(シーズン3は確か一度も脱がなかった)、今回は流石に顔を見せてくれるでしょうか?
さて5月4日はMAY 4THなので“メイ・ザ・フォース”で『スター・ウォーズ』の日。さらに1977年5月25日に『スター・ウォーズ』が封切られたので、5月というのは『スター・ウォーズ』にとって特別な月なのです。その5月に、しかも1作目の公開日と近い5月22日に封切るあたり『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』がどれだけ『スター・ウォーズ』関係者およびファンに期待されているか、よくわかりますよね!
■公開情報
『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』
2026年5月22日(金)日米同時公開
出演:ペドロ・パスカル、シガニー・ウィーバー
監督:ジョン・ファヴロー
製作総指揮:デイヴ・フィローニ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2025 Lucasfilm Ltd.