水上恒司の澄んだ瞳は何度でも観たくなる 『九龍ジェネリックロマンス』で放つ大人の色気
ライフセーバーなら、海で瀕死の状態を見て「助けなきゃ」という思いが先行するはずなのに、その女性に恋をしてしまうという「実にありえない展開」だった。けれども、早川の目はすでに爛々としており、その展開に説得力を持たせていた。
『真夏のシンデレラ』宗佑役で存在感 水上恒司、“特別な役の解釈”ができる稀有な役者に
若手俳優の活躍が目覚ましい『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)。中でも存在感を放つのが、早川宗佑を演じる水上恒司ではないか。夏海…水上の目は、優しさだけじゃない。瞳から、ただならぬ生命力ともいうべきか。覇気が溢れている。だからこそ、無理目な展開でも「彼ならありえる」と思わせてしまうのだ。
水上の生命力の秘訣。それは、彼自身が男気溢れる「覚悟の人」だからなのかもしれない。たとえば、『真夏のシンデレラ』の制作会見では、撮影前に全く泳げなかったものの、泳げるようになったと告白している。(※)
「撮影に入る前に、3、4回ライフセーバーの方に指導いただいて、もう夜の海に入っても怖くないレベルまではいきました」とも語っている。。まさか、たった3~4回の指導で、泳げないところから夜の海も平気になるとは……。その度胸と心意気が、水上の力強い瞳に現れている。そして、その生命力溢れる瞳は、女性が追いかけたくなるような、怪しげな魅力にも繋がっている。
映画が中盤から後半にかけて伏線を回収し始める頃、工藤の「不器用な一途さ」を改めて知り、彼の幸せを願わずにはいられなくなった。
工藤と令子は、果たして幸せになれるのか。それとも……。なお、本作はエンドロールの後にも物語が続く。最後の最後まで、どうか席を立たないでほしい。工藤と令子の「本当の結末」が、そこに待っているかもしれないから。
参照
※ https://www.oricon.co.jp/news/2285433/full/
■公開情報
『九龍ジェネリックロマンス』
全国公開中
出演:吉岡里帆、水上恒司、栁俊太郎、梅澤美波(乃木坂46)、フィガロ・ツェン、花瀬琴音、諏訪太朗、三島ゆたか、サヘル・ローズ、関口メンディー、山中崇、嶋田久作、竜星涼
原作:「九龍ジェネリックロマンス」眉月じゅん(集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)
監督:池田千尋
脚本:和田清人、池田千尋
音楽:小山絵里奈
主題歌:Kroi「HAZE」(IRORI Records/PONY CANYON INC.)
制作プロダクション:ROBOT
制作協力:さざなみ
配給:バンダイナムコフィルムワークス
©眉月じゅん/集英社・映画「九龍ジェネリックロマンス」製作委員会
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