成田凌の“意外性”が発揮? 『初恋DOGs』白崎快が見せる“クール×甘さ”の化学反応
共演する清原の存在も、この作品における成田の演技を際立たせている。愛子は、仕事に誇りを持ちながらも恋愛に臆病なキャラクター。清原が持つ透明感と芯の強さが、成田の柔らかい演技と交わることで、物語に深い呼吸が生まれている。
二人の会話は派手な言葉のやり取りではない。視線が交わるわずかな間や、黙って隣に座る静かな時間にこそ、二人の心の距離が少しずつ縮まっていくのが感じられる。その余白を埋めるように犬たちの存在があり、彼らの自然な仕草が、快と愛子の関係をやわらかく後押ししている。
『愛がなんだ』で見せた“掴みどころのないクズ男”、『弥生、三月-君を愛した30年-』で演じたメランコリックな恋人……これらの恋愛作品において、成田は常にクセのある男性像を演じてきた。真正面から恋愛の光を浴びる役はむしろ稀だ。しかし、今回の快は王道ラブストーリーの主役でありながら、成田の強みである複雑な感情表現が生きている。犬やヒロインに向ける目線の柔らかさと、不器用さの裏にある優しさ。これらは過去のキャラクターの延長線上にありながら、より開かれた、親しみやすい表現へと進化している。
『初恋DOGs』の白崎は、成田にとってキャリアの新しい扉を開く役柄だろう。彼の演技は、声を張り上げることなく、穏やかに感情を届ける。だからこそ、視聴者は快の変化や成長に自然と共感できる。これから快がどのように愛子と関係を深め、物語が進んでいくのか。その過程で、成田が見せるささやかな表情の変化や、柔らかい声色がどんな瞬間を紡ぎ出すのか。『初恋DOGs』は、俳優・成田凌の“今”を切り取った作品であり、彼の次なる進化への序章でもある。不器用で、静かで、けれど心の奥に熱いものを秘めている。その佇まいがあるからこそ、成田凌という俳優に私たちは惹かれ続けるのだ。
TBSドラマチームと韓国の制作会社STUDIO DRAGONが初の共同制作を務める、愛犬同士の一目ぼれから始まるラブストーリー。離婚訴訟を専門に手掛ける敏腕弁護士・愛子、獣医・白崎快、韓国からやって来た御曹司ウ・ソハの奇妙な三角関係が描かれる。
■放送情報
火曜ドラマ『初恋DOGs』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:清原果耶、成田凌、ナ・イヌ、萩原利久、宮澤エマ、なだぎ武、野呂佳代、永瀬莉子、NOA、円井わん、坂井真紀、深田恭子、岸谷五朗
原案:『DOG한 로맨스』(Studio TooN・LINEマンガ連載中)
脚本:金子ありさ
演出:岡本伸吾、ノ・ヨンソプ、伊東祥宏
プロデューサー:宮﨑真佐子、荒木沙耶、車賢智
協力プロデューサー:キム・ギョレ
共同制作:STUDIO DRAGON
©TBS
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