『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』の“プリキュア”的高揚感 中毒性抜群の楽曲も
K-POPアイドルが人の魂を奪うデーモンと戦う……予想もしていなかった組み合わせで描かれた物語『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』がNetflixにて配信中だ。93の国でTOP10入りを果たし、ロッテントマトでも批評家と一般ユーザー、どちらからも高評価を獲得するほど注目を集めている。
メインキャラクターは「ハントリックス」というグループで活動している3人。劇中では音楽チャートでTWICEを大幅に上回る成績で1位を獲得し、BLACKPINKのメンバーやStray Kidsも実際に参加した「メットガラ」に出席、大規模なドーム会場を満員にしている。もうそれだけで、どれだけの人気があるグループなのかK-POP好きなら……いやK-POP好きでなくても理解できるだろう。
紫色の髪を1つに束ねているルミはメインボーカルで、チームの中心にいる存在。ピンク色の髪をなびかせ、クールな佇まいのミラはダンスが得意だ。そして末っ子のゾーイは2つのお団子頭が特徴的で、ラッパーとしてチームを引っ張っている。彼女たちは表では大人気アイドルとして活動しているが、時に日常に潜むデーモンたちが人間に危害を与えないように戦っている。
パフォーマンスをしている時の身体のしなやかさはもちろん、アイドルに重要視される“表情管理”まで、まるで実際のステージを観ているようなリアルさで完全再現。ソウルの街並みも韓国ドラマで観たそのまま描かれており、アニメーションでありながら限りないリアリティも感じることができる。
ソニー・ピクチャーズ・アニメーション製作で、韓国にルーツを持つマギー・カンとクリス・アペルハンスが監督を務めた本作。韓国文化を描きたかったと話すカン監督は「私は悪魔学に惹かれたのですが、それがメインストリームのメディアで視覚的にとてもインパクトのある題材になると思ったんです」とインタビューで明かしている。(※1)先述通り、K-POPアイドルをリアルに描いているところも注目点ではあるが、韓国の時代劇もしくは悪鬼やゾンビが出現する作品が好きな人にはハマるストーリーとなっているのだ。
今年配信された韓国ドラマ『鬼宮』では、悪霊が見える巫女のヒロイン・ヨリ(キム・ジヨン/ボナ)は、成仏させるために命を懸けていた。また、現在Prime Videoで配信中のドラマ『巫女と彦星』でも、巫女でヒロインのソンア(チョ・イヒョン)は霊を見ることができ、死が近づいている人間を見分けることもできる。彼女たちと同じように、人間に平和をもたらすために「ハントリックス」は戦っている。