『ダメマネ！』“芸能事務所の裏側”に光を当てた意欲作に　川栄李奈の多面的な芝居が輝いた

　担当するタレントたちに伴走しながら、関係各所とのコネクションを探りつつ、数珠つなぎのように現場を泥くさく走り回る。マネージャー職は決して光を浴びることのない仕事でありながら、タレントが芸能界の荒波を超えていくためには何よりも重要なポジションだ。

　オープニングでIVEが歌う「DARE ME」の軽やかなメロディに乗って、道子が登場人物たちに触れると、静止していた彼らの時間が自在に動き出す。マネジメントの本質はタレントを管理することではなく、コミュニケーションをとって互いの意思を確かめ合い、信頼関係を構築することにある。本作では、そんな“人の心を動かす”マネージャーの苦楽を余すことなく映し出しながら、道子の成長とともに描いているのだ。

　『ダメマネ！』最終話を目前に控えた第9話では、これまで道子に問答無用で指示を出しながら、自身のシナリオ通りに彼女を導いてきた犀川にまでスキャンダラスな疑惑が浮上。まさに崖っぷちな状況下と言えるが、表舞台から姿を消して隠居生活を送っていた朝倉紫乃（寺島しのぶ）を呼び戻すことに成功する。

　真田との“叶えない恋”の行く末にも注目が集まるなか、正直、恋にうつつを抜かしている場合ではないほど、切羽詰まった状況の舞台公演をどのように成功へと導くのか。最後の最後までトラブルに見舞われる道子のマネージャーとしての手腕が問われる最終話となりそうだ。

■放送情報
『ダメマネ！ －ダメなタレント、マネジメントします－』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演：川栄李奈、安田顕、千葉雄大、吉瀬美智子、寺島しのぶ、橋本じゅん、濱田マリ、鈴木仁、永野宗典、古田愛理、倉沢杏菜、増田梨沙
演出：瑠東東一郎、猪股隆一
脚本：宮本武史、岩崎う大（かもめんたる）、西垣匡基
音楽：瀬川英史、鈴木真人
チーフプロデューサー：松本京子
プロデューサー：藤澤季世子、池田健司、秋元孝之、大護彰子
制作協力：オフィスクレッシェンド
©日本テレビ
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