『べらぼう』えなりかずき&ひょうろくを最大限に活かした配役に “兄弟”の名演にワクワク
NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』第21回「蝦夷桜上野屁音」で、ついに松前道廣(えなりかずき)が衝撃的なシーンで初登場した。そして次回予告には、弟・松前廣年を演じるひょうろくの姿も。この配役を聞いた時は意外性に驚いたが、えなりの怪演を目の当たりにし、ひょうろくの登場と“松前兄弟”の揃い踏みが待ち遠しくなった。
えなりといえば『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)での好青年役が印象深く、長年にわたって日本のお茶の間に愛されてきた俳優である。そんな彼が演じる道廣は、およそこれまでのイメージからは想像もつかない狂気的な人物だ。えなり自身は道廣について「名家の重圧もあったのでしょう、生まれもっての権力を最大限に行使しますが、本人にとっては“正義”であり、ちょっときつめの“指導”なのです」と語っており、単なる“悪役”として描かれるわけでもなさそうである。(※)
『べらぼう』水樹奈々、ひょうろく、えなりかずきら大河初出演 高岡早紀が蔦重の母親役に
横浜流星が主演を務める2025年のNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』に、高岡早紀、ジェームス小野田、ひょうろく、水樹…それでも、第21回の登場シーンは強烈だった。桜の木に家来の妻を縛りつけながら、まるで当然のことのように振る舞う姿。その狂気的な行動とどこか空虚な瞳が印象的で、これまで培ってきた“善良な青年”のイメージが完全に破壊された瞬間だった。「あのえなりかずきが悪役!」「そう来たか」なんて声が日本中から上がったような気もするが、その落差が役の狂気性をより一層際立たせていた。
そしてひょうろくは、お笑い芸人から俳優への転身組として注目を集める存在だ。『水曜日のダウンタウン』(TBS系)での独特な存在感や、先日放送された『コンシェルジュの水戸倉さん』(BS日テレ)での主演など、近年は演技面での評価も高まっている。そんな彼が演じる廣年は、兄とは対照的に心根の優しい人物として描かれるという。