『イケパラ』はなぜ何年経っても色褪せないのか 堀北真希版&前田敦子版の魅力を熱弁

 これまでSNS上で何度も目にしてきた気がするが、またも『イケパラ』が話題になっているーー。

 まず、『イケパラ』とは何か。このページにたどり着いた方に説明は不要かとも思うが、念のため記しておこう。2007年に堀北真希が主演を務めた『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(フジテレビ系)と、2011年に前田敦子が主演を務めた『花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011』(フジテレビ系)というふたつのドラマを指すものだ。そう、略して『イケパラ』なのである。私はどちらもリアルタイム世代。“堀北真希版”と“前田敦子版”のどちらが好きか、話題にしている人々を何度も目にしてきた。あなたはどちらだろうか。

 これらはともに漫画家・中条比紗也による『花ざかりの君たちへ』を原作としたもので、物語は主人公の芦屋瑞稀(堀北真希/前田敦子)が自身の性別を偽り、全寮制の男子校である桜咲学園に編入するところからはじまる。瑞稀は憧れのハイジャンプ選手・佐野泉に会うため、このような思い切った行動に出たのだ。いや、奇想天外にもほどがあるレベルか。そうして彼女は周囲の者たちと同じく男子生徒として、にぎやかな日々を過ごしていくことになるのである。

 “堀北真希版”の放送から18年が、“前田敦子版”の放送からは14年が経過しようとしている。これだけの時間を経てもなおこうして話題に上るのだから、いかに両作の名が広く知られ、多くのファンを持っているのかを物語っているだろう。前者の主演である堀北は当時すでに主役級の若手俳優のひとりになっていて、本作への出演を機にいくつもの人気タイトルの看板を背負う存在になっていった。朝ドラことNHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』(2012年度前期)でヒロインを務めたのは、これから約5年後のことだ。堀北が俳優業を引退してからしばらく時間が経つが、いまも彼女のファンは多く存在している。

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