『俺の話は長い』SPの“何も起きない”安心感　5年経っても生田斗真の“満らしさ”は変わらない

　そして後半の「振袖とワイン」では、そこへ春海が加わることでさらにヒートアップしていく。家を売ることに猛反対し、まるで満のように次から次へとヘリクツを並べ対抗する春海は、家を売るという議題とは別のところで綾子と大喧嘩を展開。春海の成人祝いで用意されたワインを、後輩の海星（杉野遥亮）が働いているBarクラッチにこっそり売りに出していたことが発覚したり、家族写真を撮る写真館に現れなかったりと、ここでも満の“らしさ”が強調される。

　そもそもなにか劇的なことが起こるわけではない『俺の話は長い』ではあるが、それにつけても今回の前編はなにも起きない。岸辺家が売りに出されるかもしれないという、5年前にも勃発した騒動の再燃を起点にして、家族5人が再集合を果たすことで、彼らの立ち位置や性格などをおさらいしていくストーリーに徹される。もっともそれは、コロナ禍という非日常を飛び越えてもなお、彼らの“日常”はつつがなく続いているのだと示してくれる揺るがない安心感を与えてくれるものだ。

■放送情報
『俺の話は長い～2025・春～』
日本テレビ系にて、3月30日（日）、4月6日（日）22:30～23:25放送
出演：生田斗真、安田顕、小池栄子、清原果耶、原田美枝子、杉野遥亮、西村まさ彦
脚本：金子茂樹
演出：中島悟
チーフプロデューサー：荻野哲弘
プロデューサー：櫨山裕子、岡宅真由美（アバンズゲート）、柳内久仁子（AX-ON）、難波利昭（アバンズゲート）
制作協力：AX-ON、アバンズゲート
©日本テレビ
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