中山翔貴、『おむすび』は野球一筋だった自身と重なる役に 『下剋上球児』からの華麗な変貌

 『おむすび』(NHK総合)第12週から「社会人編」が幕を開けた。専門学校を無事に卒業した結(橋本環奈)は、恋人の翔也(佐野勇斗)が所属する星河電器の食堂で栄養士として働くことに。だが、食堂のリーダーである立川(三宅弘城)に栄養士の必要性を理解してもらえず、思うような働きができない。

 一方、プロのスカウトからも注目される選手となった翔也にもピンチが。翔也が肩に違和感を持ち始める中、星河電器野球部に新人スラッガーの大河内勇樹が入ってくる。演じるのは、結の祖父・永吉役の松平健や、高校書道部の先輩・風見役の松本怜生も出演していた日曜劇場『下剋上球児』(TBS系)で話題を集めた中山翔貴だ。

 タレントの中山秀征と元宝塚歌劇団星組トップ娘役の白城あやかを両親に持つ中山。小学校1年生から16年間、野球を続け、青山学院大学在学中はピッチャーとして同大学硬式野球部を7年ぶりの東都一部リーグ昇格に導く立役者の1人となった。そんな中山の転機となったのが、高校3年生の時に観劇した舞台『エリザベート』。ずっと野球一筋だった中山だが、同舞台に出演する母親の姿を見たことがきっかけで芸能界に憧れを持ったという(※1)。

 そして大学卒業と同時に現在の事務所であるワタナベエンターテイメントに所属し、2022年に『おむすび』と同じく脚本家の根本ノンジが手がける『しろめし修行僧』(テレビ東京系)で俳優デビューを果たした。中山が演じたのは、ご飯のお供を求めて旅に出る修行僧の米田たくあん(岡部大)の弟・つぶあん。大学生という設定だが、それよりも幼い印象を受ける、お兄ちゃんが大好きでちょっぴりいたずらっ子な弟をチャーミングに演じた。

 昨年放送の『下剋上球児』は、廃部寸前だった三重県立越山高校の弱小野球部が社会科教師・南雲(鈴木亮平)の導きにより、甲子園に出場するまでの軌跡を描いたヒューマンドラマだ。メインとなる球児キャスト12名は約半年に及ぶオーディションによって選ばれ、中山は惜しくも落選。しかし、実技審査での球速140kmに達する投球が評価され、2018年度入学の新入生・阪大輔役で出演が決まった。

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