『光る君へ』渡邊圭祐、道長の“息子”としての葛藤を明かす 頼通は「なんとなく生きている」

 渡邊の見せる表情は絶妙で、摂政になる前は道長が幾度かたしなめたように、調子がよい自信家のような一面をのぞかせていたが、いざ自身が出世するとその表情に戸惑いを滲ませる。父や兄が行ってきた権力争いを達観しながら力をつけてきた道長とは出世の道が異なるからこそ、頼通はまだまだ覚悟を決めきれないのだ。

 道長が出家してもなお、助言を求め続ける頼通は、父の厳しい言葉に複雑な表情を浮かべた。頼通は左大臣を辞めさせるためにみずから手を回すこと、左大臣が失態をおかす度、皆の前で厳しく非難することには強い抵抗があるのだ。道長曰く、頼通は心は優しいがいまだ肝が据わっていない。演者である渡邊もまた「下に慕われるべくして慕われる人ではない」と評している。渡邊は「ちゃんと背中を見せなければいけないってことに彼自身が気づけていない」「そこに早く気づいてほしいなと思いながらやっていますね」と語った。

 頼通が肝を据えて、政に向き合うことはできるのか。最終回が近づく中、頼通がどこまで成長できるのか、気になるところだ。

■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、高杉真宙、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK

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