大泉洋、宮藤官九郎に“バカにされている”と思った瞬間とは? 集まった学生から鋭い質問も
9月21日21時より放送される、テレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム『終りに見た街』のイベントが、9月20日に東京・六本木にて開催。主演を務める大泉洋が登壇した。
本作は、脚本家・小説家の山田太一が、戦争体験者の一人として厳しい体験を次世代に伝えることをテーマに執筆したもの。1982年と2005年に2度、山田自らの執筆でドラマ化され、約20年ぶり3度目のドラマ化となる今回は、宮藤官九郎が令和版として脚本を手がけた。
意外にも、今回がテレビ朝日ドラマ初主演となる大泉。昭和風のセットを前に「なんですか、これは!」とツッコみ、昔ながらの紙でできたおもちゃなどを手にし、嬉しそうに遊んで見せた。
会見の冒頭、大泉は宮藤との初タッグについて「なんとなく縁がなかった。やっぱり、宮藤さんは北海道から出てきたTEAM NACSなんて、あまりよく思ってなかったんじゃないですかね」と冗談混じりでコメント。「宮藤さんの脚本の中で『TEAM NACSのチケットが取れて泣いて喜んだ!』というセリフがあったらしくて……バカにされているなと思っていました」といつものように皮肉混じりの大泉節で会場を笑わせた。
そんな宮藤とは、映画『こんにちは、母さん』で共演した際に初対面したとのこと。その時の印象を「フラットでなんとも楽しい方で、言葉のチョイスもおもしろくて、なんて楽しい方なんだろうと思いました」とコメントした。また「セールストークで『宮藤さんの作品に出させてください』と言っていたら、ものすごい速さでオファーが来て。びっくりしました」と笑顔。
今回の作品については「戦争というテーマを扱うので、大変な撮影期間になると覚悟していました。脚本を読ませていただいて、実に見事なバランス感覚で、戦争がテーマですが、僕も含めて戦争を知らない世代が多くなっている今、戦争を伝えなくちゃいけないし、ただただ辛くて重たいだけでは観てもらえない」と発言。一方で「笑いも入るし、おもしろい設定もありつつ、宮藤さんの作品はどこか現代の社会を反映していたり、風刺していたり、社会を斬っているところがある気がする」と言い、「戦争のひどさを伝えるというより、戦争を受け入れていってしまう人間の怖さが描かれています。今、現在も世界では戦争が起きている中で、考えさせられると思いました」と熱を込めて話した。