『光る君へ』道雅役・福崎那由他が表現する“16歳の反発” “父”三浦翔平への素直な思いも
「この機を活かすってなんですか。父上の復讐の道具にはなりませんから」
福崎はインタビューにて、父に反発する道雅について「きっと父親の背中とかはたぶん見てきたと思うんですよね。でも、その野心あふれる姿だったりとか自分の出世、出世とかそういうふうな背中を見てしまうと、どうしても自分はそうなりたくないみたいな、そういうのに縛られたくないみたいな、そういう気持ちがちょっとずつ芽生えていったんじゃないかなというふうに思うんです」と答えている。また、劇中で見せた反抗的な態度の要因には「年齢的な反発も結構大きいと思うんですよね」とコメント。「16歳とかそういうころの、親に反発しちゃったりとか、身近な人に反発しちゃったりする気持ちっていうのがたぶん大きいと思う」とも語った。
福崎はインタビュー内で、「たぶん(父親の)好きなところがないっていうことではないと思うんですよ」とも言っていたが、出世欲の強い父親と道雅の関係性については、「小さいころに父親とあまり関わる時間が少なかったんじゃないか」「どうしても、ないがしろじゃないけど、ほっておかれることが、一人の時間が多かったっていうふうに僕は解釈していて」と話す。そのため、福崎は道雅の心境について、父・伊周のようになりたくないという思いから「どうなりたいというよりも『お前とは違う』っていうことが言いたいのかなって」と述べた。
道雅を演じる福崎の苛立った口ぶりやまなざしからは、16歳という年齢ならではの反発心と、出世を追い求める父の背中を見続けてきたからこそ生じた反発心がしっかりと伝わってきた。短い場面ではあったが、伊周と道雅の間に不和が生じていることは視聴者に届いたはずだ。
伊周は、道長が金峯山への参拝で京を出立した隙に何かを企てているようだが、道雅の存在が伊周の今後に影響を及ぼす予感がする。
■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、高杉真宙、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK