濱口竜介監督の特集上映開催決定 『何食わぬ顔』から『Walden』まで16作品を一挙上映

 濱口竜介著『他なる映画と』(全2冊、インスクリプト)の刊行を記念して、「濱口竜介監督特集上映《映画と、からだと、あと何か》」の開催が決定。シモキタエキマエシネマ K2をはじめ、全国のミニシアターにて16作品が一挙上映される。

 カンヌ、ベルリン、ヴェネチアの3大映画祭を制覇、『ドライブ・マイ・ カー』では米アカデミー賞にも輝いた濱口。本特集上映は、映画を見ながら、映画をつくり、ときどき映画について書いてきた、そう自ら語る濱口の15年にわたるレクチャー・批評・エッセイがまとめられた『他なる映画と』の刊行を記念した行われる。

 数々の映画が論じられるその著書で、とりわけ照準が当てられているのは、カメラが写す被写体たちの「からだ」と、それをスクリーンで見る私たちの「からだ」、そしてそれらの相互作用によって「映画」が 生まれる現場について。特集タイトルにも、「映画と、からだと、あと何か」という言葉が添えられている。

 上映作品には、8ミリ青春群像劇『何食わぬ顔』をはじめ、『不気味なものの肌に触れる』『ハッピアワー』『寝ても覚めても』『偶然と想像』『ドライブ・マイ・カー』など代表作もラインナップ。また、人が写らぬ唯一の掌篇『Walden』も上映される。

 20年以上におよぶ濱口のフィルモグラフィから選りすぐりの16作品が一挙に上映されるのは今回が初となる。第80回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞し、今なお全国で上映が続いている最新作『悪は存在しない』へと至る軌跡をたどる。

■公開情報
「濱口竜介監督特集上映《映画と、からだと、あと何か》」
配給:コピアポア・フィルム
協力:Incline、Sunborn、ENBUゼミナール、サイレントヴォイス、ビターズ・エンド、インスクリプト

〈上映作品〉
・『何食わぬ顔(long version)』(2002年)
©2002 fictive

・『PASSION』(2008年)
©︎東京藝術大学大学院映像研究科

・『永遠に君を愛す』(2009年)
©2009 fictive

・『THE DEPTHS』(2010年)
© Tokyo University of the Arts Graduate School of Film and New Media & Korean Academy of Film Arts 2010

・『親密さ』(2012年)
©ENBUゼミナール

・『なみのおと』(2011年)
©silent voice

・『なみのこえ 新地町』(2013年)
©silent voice

・『なみのこえ 気仙沼』(2013年)
©silent voice

・『うたうひと』(2013年)
©silent voice

・『不気味なものの肌に触れる』(2013年)
©2013 Sunborn, fictive

・『ハッピーアワー』(2015年)
©2015 KWCP

・『天国はまだ遠い』(2016年)
©2016 KWCP

・『寝ても覚めても』(2018年)
©2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会 / COMME DES CINÉMAS

・『偶然と想像』(2021年)
©2021 NEOPA / fictive

・『ドライブ・マイ・カー』(2021年)
©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

・『Walden』(2022年)
©fictive 2022

〈上映劇場〉
宮城県・フォーラム仙台:8月16日(金)〜
福島県・フォーラム福島:8月16日(金)〜
東京都・シモキタエキマエシネマ K2:9月6日(金)〜
神奈川県・シネマ・ジャック&ベティ:8月10日(土)〜
富山県・ほとり座:8月24日(土)〜
大阪府・第七藝術劇場/シアターセブン:9月〜
京都府・出町座:8月30日(金)〜 
広島県・横川シネマ:9月7日(土)〜

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