『笑うマトリョーシカ』玉山鉄二&水川あさみが緊張を生む 美和子の衝撃の事実が明らかに

 目の前にある人形を、割っても割っても真相に届かない。「謎が謎を呼ぶ」という言葉がぴったりな、TBS金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』第3話。視聴者の期待を裏切らない展開の連続は、まるで無限に入れ子構造を持つマトリョーシカ人形のようだ。

 自叙伝「悲願」で名を馳せた政界の新星・清家(櫻井翔)。その華々しい経歴の影に潜む謎を追うのは、ジャーナリストの道上(水川あさみ)だ。現在の目的は、清家の過去を操る黒幕と目される「美恵子」(田辺桃子)の正体を暴くこと。しかし、真相に迫ろうとした道上は、清家本人から今後一切の取材拒否を突きつけられる。

 道上は、清家の大学時代の同窓生たちへの地道な取材を開始する。そこで浮かび上がってきたのは、「三好美和子」という名前。一方で、病院のベッドに横たわる鈴木(玉山鉄二)もまた、同じく美和子の面影に囚われていた。過去と現在が交錯する中、真実への糸口はどこにあるのか。

 さらなる情報を求め、道上は清家が師事していた武智議員(小木茂光)の元政策担当秘書・藤田(国広富之)に接触を試みる。最初は冷たく面会を拒否されるも、執拗な取材の末についに藤田との対面を果たす。そこで道上は、驚くべき事実の数々と向き合うことになる。

 藤田の口から語られたのは、清家の内に秘めた本質だった。「清家くんはね、人に心のうちを探らせないというか」という言葉は、清家の謎めいた性格を浮き彫りにする。そして、美和子の存在が徐々に明らかになっていく。

「私が27歳までに、一郎くんを立派な政治家にさせて見せます」

 27歳という年齢に強いこだわりを持っていた美和子。武智議員の噂された不倫相手は彼女なのではないかと探る道上だが、武智が清家に地盤を譲る準備をしていたという事実がその推理を否定する。道上の頭の中で、様々な可能性が交錯する中、藤田の「おそらくハヌッセンは今も、清家くんの近くにいる」という言葉が不穏に響く。

 また、第3話では鈴木の回想シーンから、美和子の意外な一面が浮かび上がる。脚本家を目指す彼女が、関東テレビのシナリオコンクールに応募したという「最後に笑うマトリョーシカ」。そのタイトルには、「誰が一郎人形の1番芯の部分で大笑いしていられるか」という意味が込められていたことが明らかになる。

 そして物語は思わぬ展開を見せる。道上の「私を利用してください」という言葉に、当初は難色を示していた鈴木。しかし、彼はついにシナリオを入手し、道上に連絡を取る。そこで明らかになったのは、驚くべき事実だった。シナリオの作者は三好美和子ではなく、“真中亜里沙”という人物だったのだ。

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