『虎に翼』寅子が裁判官として直面する戦争孤児問題 よねとは“気まずい”再会を果たす

 寅子は財布を盗んだ子供を追いかけていった先で、よね(土居志央梨)と轟(戸塚純貴)に再会する。2人はカフェー「燈台」があった場所で、「轟法律事務所」を開いていた。寅子がよねと顔を合わせるのは、弁護士を辞めた時以来。仲間たちが様々な事情で女性法曹としての道を絶たれていく中、“最後の砦”として踏ん張っていた寅子だが、身重の体で限界を感じて弁護士を辞めるという苦渋の決断を下した。

 そんな寅子に、「お前には男に守ってもらう道がお似合い」「こっちの道には二度と戻ってくんな」と厳しい言葉を投げかけたよね。轟は生きて再会できたことを喜んでくれたが、よねとは気まずい空気が抜けないままだ。だが、よねも寅子が生きていたことに内心はホッとしているように見えた。寅子が弁護士を辞めると決めた時に憤慨したのも、自分を頼ってもらえなかったことが辛かったからだろう。よねは弁護士資格を持っていないが、学生時代から一緒に法曹の道を追いかけてきた同志だ。同じ法律事務所で働き、一番近くにいたにもかかわらず、寅子はよねのことが見えていなかった。「あの時は逃げることしかなかった」と寅子は改めて謝罪するが、きっとそういうことではなく、よねの心のもやは晴れない。財布を盗んだ少年の兄・道男(和田庵)をはじめ、戦争孤児たちの面倒も見ていると思われるよねと轟。裁判官としての一歩を踏み出した寅子は戦争孤児の問題に向き合う中で、よねとの仲を取り戻すことができるのだろうか。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『虎に翼』
総合:毎週月曜〜金曜8:00〜8:15、(再放送)毎週月曜〜金曜12:45〜13:00
BSプレミアム:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜8:15〜9:30
BS4K:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜10:15~11:30
出演:伊藤沙莉、石田ゆり子、岡部たかし、仲野太賀、森田望智、上川周作、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンス、岩田剛典、戸塚純貴、松山ケンイチ、小林薫
作:吉田恵里香
語り:尾野真千子
音楽:森優太
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
法律考証:村上一博
制作統括:尾崎裕和
プロデューサー:石澤かおる
取材:清永聡
演出:梛川善郎、安藤大佑、橋本万葉ほか
写真提供=NHK

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