山下智久は“闇”を抱えた役がハマる 『ブルーモーメント』で体現する喪失感と情熱のバランス

 これまで山下が演じてきた人物は、『クロサギ』(TBS系)の黒崎や、『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』(フジテレビ系)の上矢直輝など、多種多様で、幅広く、心の中に闇や傷を抱えて生きている人物が多い。特に闇を感じるシーンでは、山下が発する台詞は漆黒で、近寄りがたい存在に感じてしまう。目の前にいるはずなのに、どこか遠くにいるような……そんなイメージだ。

 だが、そのキャラクターが困難に打ち勝とうとするとき、何かに情熱を傾けたとき、山下の言葉はグラデーションのように色が宿っていく。彼の演技は、演じるキャラクターだけではなく、物語に没入する視聴者すらも救う。山下の存在が心強くて胸が踊るのだ。

 だからこそ、現在“喪失感”でいっぱいの晴原を、山下がどう演じるのか? 彼に前を向くきっかけをもらった優吾や早霧ら仲間たちが、彼をどう支えていくのか? が気になるところ。ようやく進み出したSDMすらも失いかけている晴原の葛藤が、第8話の見どころとなるだろう。

 晴原の秘めたる想いは誰よりも熱く、誰よりもまっすぐだ。灯がこの世を去って5年。晴原は常に喪失感と戦いながら、人の命を救う活動にまい進してきたはず。彼女が遺したSDMをなくしてはならない。ここでくじけてはいけない。止まっていいはずがない。「きっと晴原なら乗り越えてくれるはず」と願っているが、果たして……。

■放送情報
『ブルーモーメント』
フジテレビ系にて、毎週水曜 22:00~22:54放送
出演:山下智久、出口夏希、水上恒司、岡部大、仁村紗和、夏帆、平岩紙、音尾琢真、田中圭(友情出演)、本田翼、真矢ミキ、舘ひろしほか
原作:小沢かな『BLUE MOMENT』(BRIDGE COMICS/KADOKAWA)
脚本:浜田秀哉
演出:田中亮、森脇智延、下畠優太
制作プロデュース:古郡真也
プロデュース:高田雄貴、栗原彩乃
音楽:佐藤直紀
主題歌:ボン・ジョヴィ「レジェンダリー」(ユニバーサル ミュージック)
挿入歌:山下智久「Perfect Storm (feat. TAEHYUN of TOMORROW X TOGETHER)」
制作著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/blue-moment
公式X(旧Twitter):@bluemoment_cx
公式Instagram:@bluemoment_cx

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