『鬼滅の刃』“無一郎スマイル”の破壊力 炭治郎が提案した“紙飛行機対決”にほっこり

 そしてまた次の稽古では、感情のまま立ち向かってくる隊士に対して、無一郎は「飛んで火に入る夏の虫だ」と厳しい言葉を投げかける。続けて「鬼との戦いにやり直しはないよ。たとえ、9勝1敗でもその1敗で命を落とす」と無一郎は話していたが、私たちは煉獄が敗れた過去を知っているからこそ、無一郎の言葉は非常に重い。

 翌日の稽古では、木刀では物足りなさを感じた無一郎が真剣を使って稽古をしようとするが、隊士のひとりが「すみません……」とそれを拒否。もし本当に真剣で無闇矢鱈に戦いを挑んでいたなら、きっと隊士はかすり傷では済まなかっただろう。隊士は無一郎が夜な夜な壮絶な稽古をしてアザだらけにしていることを十分に理解していた。だが、無一郎との差を感じて諦めるのではなく「もっと精進します」と決意する。無一郎も「僕はキミたちに鬼に殺されてほしくない」と優しさを見せ、しっかりと隊士と心を通わせ合っている描写があったのは良かった。

 一方の炭治郎は無一郎からたった5日で次の稽古へ向かうことを許可される。原作ではこのまま甘露寺邸へと向かう流れになるのだが、無一郎の隊士たちへの冷たい振る舞いを見た炭治郎は、「隊士への口調を優しくする」ことをかけて、隊士たち全員で紙飛行機の飛ばし合い対決を行うことに。どちらが勝ったのか、勝敗は分からないままではあったが、それがどうでもよくなってしまうほど無一郎と隊士たちが仲を深め合うシーンには、温かいものを感じた。

 さて、次回は甘露寺が登場する。甘露寺が隊士たちに課す稽古は一体どんなものが待ち受けているのだろうか。

■放送情報
『テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編』
フジテレビ系にて、毎週日曜23:15〜放送
TOKYO MX、BS11、群馬テレビ、とちぎテレビにて、毎週土曜24:00〜放送
原作:吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:外崎春雄
キャラクターデザイン・総作画監督:松島晃
脚本制作:ufotable
サブキャラクターデザイン:佐藤美幸、梶山庸子、菊池美花
プロップデザイン:小山将治
美術監督:衛藤功二
撮影監督:寺尾優一
3D監督:西脇一樹
色彩設計:大前祐子
編集:神野学
音楽:梶浦由記、椎名豪
アニメーション制作:ufotable
キャスト:花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、小西克幸、河西健吾、早見沙織、花澤香菜、鈴村健一、関智一、杉田智和
©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
公式サイト:https://kimetsu.com/anime/hashirageikohen/

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