『光る君へ』源俊賢役・本田大輔の“バランス感覚”に反響 「正直なことを正直に」

 吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。公式サイト内には出演者の撮影現場からのコメントが聞けるキャストインタビュー動画「君かたり」が公開されている。第19回「放たれた矢」の放送後には、藤原道長役の柄本佑、源俊賢役の本田大輔が登場した。

 第19回では、道長が右大臣に任命される。公卿の頂点に立った道長と伊周(三浦翔平)の軋れきが高まっていき、伊周と弟の隆家(竜星涼)は参内しなくなるが、そんな彼らのもとへ俊賢がやってくる。以前、蔵人頭として天皇のそばに仕えていた俊賢の言葉を伊周と弟の隆家は聞き入れ、2人は再び参内する。そんな俊賢の行動は道長の命によるものだった。

 俊賢は道長の妻・明子(瀧内公美)の兄だ。妹の明子は当初、父を追いやった藤原家に恨みを持っていた。一方、俊賢は初めから藤原家を仇としてではなく、出世に影響を及ぼす重要な家と捉えている。初登場となった第12回では、俊賢は「(明子が)道長の妻になれば、醍醐の帝につながる我らにも光が当たるやもしれない」「もはや藤原に取り入らずして生きる道はない」と口にした。人物紹介に“持ち前のバランス感覚で地道に出世する”とある通り、俊賢は堅実に昇進していく。

 第12回の台詞や、妹・明子と話す際、俊賢を演じる本田が見せる得意げな表情や調子の良い口ぶりなどには打算的な印象を覚える。だが、本田はインタビューにて、源俊賢について、父・高明の失脚後、俊賢が知恵と確かな目を持って成長していく中で、世の中を良くしていこうと考えている気がしていると語り、「なんか戦略があったりとかそういうことではなく、正しいと思うところにひかれて、そこに知りたくてついていくっていうような人物かなと思っています」とコメントしている。確かに蔵人頭として務めていた俊賢には真面目さが感じられた。また「(伊周、隆家が参内しなければ)第二の手を打ちます」と道長に申し出る面持ちには、藤原に取り入ろうとしているというより、道長の執政に純粋に期待を寄せ、ついていこうとする意思が感じられた。

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