『虎に翼』花岡と轟の“二転三転”した人物像 2人から学ぶ“新たな価値観”を知る大切さ

 その後も花岡は、不倫をする梅子の夫(飯田基祐)を肯定する発言をして寅子と対立してしまう。寅子と口論となった挙句、滑落して怪我を負うことに。入院を余儀なくされたことで、「猪爪寅子を訴えて痛い目に合わせる」などと言い出すのであった。ここで、またも轟が虚勢を張り自分を偽る花岡にビンタをくらわせた。そして寅子たちと出会ったことで変化した自身の気持ちを吐露するのであった。一件、価値観が違うように見えた2人も結局は“男女”という概念に囚われすぎて自身を苦しめていたことに気付く。梅子に頭を下げに行った花岡の姿に、この学校に関わる人々がまた新たな価値観を知ることになったのだと感じた。

 短い時間の中で、対立、価値観の変化、内省、そして和解と人の心の動きを丁寧に描いた第4週は、花岡と轟の熱い友情と成長もみどころの一つになった。この後も2人は寅子らを支え、時に切磋琢磨し、いい関係を築いていってくれるのではないだろうか。花岡の心は何やら一筋縄ではいかないものを抱えていそうだが、そこも含めて今後の成長を見守りたい。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『虎に翼』
総合:毎週月曜〜金曜8:00〜8:15、(再放送)毎週月曜〜金曜12:45〜13:00
BSプレミアム:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜8:15〜9:30
BS4K:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜10:15~11:30
出演:伊藤沙莉、石田ゆり子、岡部たかし、仲野太賀、森田望智、上川周作、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンス、岩田剛典、戸塚純貴、松山ケンイチ、小林薫
作:吉田恵里香
語り:尾野真千子
音楽:森優太
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
法律考証:村上一博
制作統括:尾崎裕和
プロデューサー:石澤かおる
取材:清永聡
演出:梛川善郎、安藤大佑、橋本万葉ほか
写真提供=NHK

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