『名探偵コナン』キッドと新一が似ているのには理由がある? 敵味方を超えた奇妙な関係性

 『名探偵コナン』という作品上では怪盗キッドというキャラクターはまだまだ謎の多いキャラクターであり、その素性や真の目的は基本的に大きくクローズアップされない。そんな中で最新作の予告編ではキッドが自身の父親について言及するシーンが描かれている。

 『名探偵コナン』においてキッドの父親である黒羽盗一について言及されたことは上記の通り数少ないものの、幼少期の新一ともただならぬ因縁がある人物であり、また黒羽盗一と新一の父である工藤優作は、以前キッドとコナン(新一)のように対立していた過去も持つ。そんな背景を踏まえると『100万ドルの五稜星』においては、これまでの劇場版では描かれたことがない盗一の登場や盗一に関する言及、そして怪盗キッドのパーソナルな一面にフォーカスを当てるストーリーに期待がかかる。

 キッドにまつわる謎と言えば、新一とキッドの容姿が酷似している点も気になるポイントだろう。その容姿を逆手に取ったキッドは『名探偵コナン 銀翼の奇術師』『名探偵コナン 天空の難破船』といった劇場版作品で度々工藤新一に変装をしている。

劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』予告①

 4月12日に放送される『紺青の拳』においても、工藤新一に変装したキッドが軸となって物語は進行する。『100万ドルの五稜星』の予告編ではキッドのシルクハットから見えた素顔に服部平次が驚きの声を上げるシーンが描かれており、この驚きは工藤新一と似通った素顔に平次が驚いているという可能性も考えられる。キッドと新一の容姿が似ている理由は作中で未だ明らかになっていないが、原作者の青山剛昌はそこには物語上の明確な理由があることを度々示唆している。『名探偵コナン 異次元の狙撃手』で沖矢昴に関する謎を、原作に先駆けて明かしたことがある『名探偵コナン』。『100万ドルの五稜星』において、キッドの謎が明かされる可能性も大いにあるだろう。

 クールでミステリアスでキザな怪盗でありながら、時に人間味のあるキャラクターである怪盗キッド。そのベールに包まれた設定やコナンとの熱いライバル関係なども含め、『名探偵コナン』という作品においては欠かすことの出来ないキャラクターだ。4月12日公開の『100万ドルの五稜星』、そして同日放送の『紺青の拳』でその魅力を余すことなく感じてほしい。

■放送情報
『名探偵コナン 紺青の拳』
日本テレビ系にて、4月12日(金)21:00~22:54放送
原作:青山剛昌『名探偵コナン』(小学館『週刊少年サンデー』連載中)
監督:永岡智佳
脚本:大倉崇裕
音楽:大野克夫
声の出演:高山みなみ、山口勝平、山崎和佳奈、小山力也、松井菜桜子、檜山修之、河北麻友子、山崎育三郎
©2019 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

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